NHKは、終戦ドラマ『笹まくら』を8月8日午後9時から10時29分に放送することを発表し、併せてキービジュアルと全主要キャストを解禁した。主演の森山未來に加え、新たに駿河太郎、瀬戸康史、松尾諭、鈴木砂羽、酒匂芳、石橋凌の出演が明らかになった。
物語の舞台とテーマ
物語は戦時下の日本が舞台。徴兵忌避が国家への裏切りとされた時代に、一人の青年が反逆行為に踏み切る。想像を絶する孤独と危険の中、彼は息を潜めて生き延び、終戦の日を迎える。しかし、二十年後、平穏を手にしたはずの彼の前に、別の形の“同調圧力”が立ちはだかる。戦争が終わり時代が変わっても、人は本当に自由になれるのかを問いかける作品だ。
原作・スタッフ
原作は丸谷才一の1966年の小説『笹まくら』。脚色は気鋭の劇作家・秋之桜子が担当し、監督は映画『バカ塗りの娘』で芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞した鶴岡慧子が務める。
主要キャストと役柄
主演の森山未來は、45歳の浜田庄吉役。平穏な家庭を築く大学職員だが、出世争いから過去の徴兵忌避が暴かれ、失職と家庭崩壊の危機に直面する。青年期の浜田庄吉役には青木柚が配役され、戦時下で徴兵忌避を決意し、五年に及ぶ逃亡生活を送る姿を演じる。
川栄李奈は浜田陽子役。浜田に嫁いだ若い妻で、明るく夫を慕う一方、秘密を抱える。堀田真由は結城阿貴子役。逃亡中の青年・浜田と旅先で結ばれ、故郷・宇和島で終戦までかくまうが、戦争終結と同時に別れなければならない運命を胸に秘める。
新たに解禁されたキャスト
駿河太郎は西正雄役。浜田と出世争いを繰り広げる宿敵で、卑劣な策で失脚を狙うが、その執念の裏には凄惨な戦争体験がある。瀬戸康史は桑野稔役。大学の仏文学助教授で、徴兵忌避を貫いた浜田を敬愛し、最後まで手を差し伸べようとする。
松尾諭は堺誠一郎役。青年・浜田の親友で、戦後は大企業の社長となる。45歳の浜田が助けを求めたときの対応が描かれる。鈴木砂羽は結城りゑ役。阿貴子の母で、宇和島で質屋を営み、青年・浜田の素性に疑いを持ちながらも終戦の日までかくまう。
酒匂芳は稲葉文吉役。旅の香具師で、逃亡中の青年・浜田に「砂絵」の技を授ける。心臓病を患い、故郷・東京へ連れ帰るよう懇願するが、その願いは思いもよらぬ結末を招く。石橋凌は堀川辰五郎役。浜田に大学の職と結婚を取り持った恩人だが、その厚意の裏には思惑が隠されている。
NHKは「戦争と人間の自由を問う重厚なドラマ」とコメントしている。放送は8月8日、総合テレビで。



