「サイノス」「コスモスポーツ」「レパード」…脱定番の国産ヘリテージカーが旧車ブームで人気急上昇
脱定番の国産ヘリテージカーが旧車ブームで人気急上昇

国産車のヘリテージカーといえば、従来、トヨタ「2000GT」や日産「スカイラインGT-R」「フェアレディZ」などが定番で、今や数千万円や億超えの高価な車体も多い。一方で、さほど多くの注目こそ集めていないが、一定数のファンから根強い支持を受けている「知る人ぞ知る名車」も存在する。また、近年の国産旧車ブームにより、再評価を受けて人気急上昇中のモデルなども増えてきた。

当記事では、いわゆる王道とは一線を画すものの、個性的な存在感を放つ国産旧車を「ノスタルジック2デイズ2026」(2月21~22日、パシフィコ横浜)からピックアップ。それぞれが登場した時代にどのようなインパクトを与えたのかを含め、各モデルの特徴や魅力に迫ってみる。

トヨタ・サイノス コンバーチブル:約30年ぶりの一般公開

最初に紹介するのは、1996年に登場したトヨタ「サイノス コンバーチブル」。世界的なヘリテージカーを所蔵するトヨタ博物館が展示したこのオープンモデルは、95年の東京モーターショーにトヨタが展示したコンセプトモデルで、一般公開は約30年ぶり。かなり貴重な車両と言える1台だ。

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展示車両は、市販モデルとは異なる部分もあるというが、スタイリッシュなデザインなどは、ほぼ販売された仕様に近い。当モデルのベースになったのは、95年に発売された「サイノス」の2代目。1.3Lと1.5Lという2タイプのエンジンを持つコンパクトな2ドアクーペで、当時、北米で人気だった「セクレタリーカー」というジャンルに属した。

サイノス コンバーチブルは、手動開閉式ソフトトップを備えた4人乗りオープンカーとして、若い世代を中心に注目を集めた。しかし、生産台数は限られており、現在では希少価値が高まっている。旧車ブームの中で、こうした脱定番モデルにスポットライトが当たる機会が増えている。

マツダ・コスモスポーツ:ロータリーエンジンの先駆け

次に注目したいのは、マツダ「コスモスポーツ」だ。1967年に発売されたこのモデルは、世界初の量産ロータリーエンジン車として歴史に名を残す。当時、高度経済成長期の日本で、未来感あふれるデザインと革新的な技術が話題を呼んだ。

コスモスポーツは、2人乗りのスポーツカーで、最高速度は185km/hに達した。生産台数は約1,200台と非常に少なく、現在ではコレクターズアイテムとして高値で取引されている。ノスタルジック2デイズ2026では、ガレージスターフィールドが出展し、多くの来場者の目を引いた。

ロータリーエンジンの独特なサウンドと滑らかな加速性能は、今なお多くのファンを魅了している。旧車ブームの中で、コスモスポーツのような技術的先駆けのモデルが再評価されるのは自然な流れと言えるだろう。

日産・レパード:高級パーソナルクーペの系譜

日産「レパード」は、1980年代に登場した高級パーソナルクーペだ。初代モデルは1980年に発売され、V6エンジンや電子制御サスペンションなど、当時の最新技術を搭載。上質なインテリアと落ち着いたスタイリングで、ビジネスパーソンを中心に支持された。

レパードは、日産の高級車ブランド「シーマ」や「セドリック」とは一線を画す、個性的なポジションにあった。しかし、生産台数は比較的少なく、特に後期モデルは希少性が高い。ノスタルジック2デイズ2026では、カーショップフレンドが出展し、注目を集めた。

旧車ブームにおいて、レパードのような「知る人ぞ知る」モデルが脚光を浴びるのは、コレクターの嗜好が多様化している証拠だ。価格も比較的手頃な個体が多く、入門用のヘリテージカーとしても人気が高まっている。

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激レア個体に出会い、乗るという楽しみ方

ノスタルジック2デイズ2026では、こうしたモデル以外にも、日産「チェリーX-1」や「セドリック」など、さまざまな国産旧車が展示された。旧車ブームは、単に希少価値の高い車両を追い求めるだけでなく、自分だけの一台を見つけて乗り継ぐ楽しみ方へと広がっている。

特に、サイノス コンバーチブルのようなコンセプトモデルや、コスモスポーツのような歴史的モデルは、所有する喜びだけでなく、その背景にあるストーリーを語る楽しみも提供する。旧車イベントでは、オーナー同士の交流も活発で、コミュニティの形成がブームをさらに後押ししている。