木造打瀬船「藤井丸」がふね遺産に認定、愛知県内初
木造打瀬船「藤井丸」がふね遺産に認定、愛知県内初

愛知県知多市緑町の市歴史民俗博物館に展示されている木造の打瀬船「藤井丸」が、日本船舶海洋工学会から「ふね遺産」に認定された。愛知から各地に広まった型を伝えていると評価された。「ふね」では県内初の認定という。

藤井丸の歴史と特徴

藤井丸は1955年(昭和30年)頃に現在の西尾市一色町で進水した。全長約15メートル、幅約3メートル、帆柱の高さは約12メートル。約20年間打瀬網漁に使われた。桟橋代わりに使われた後、78年に知多市に寄贈され、船大工の補修を経て展示されてきた。

愛知県型の打瀬船は、明治20年頃に西洋帆船を参考に改良されて登場し、昭和30年代に動力船が普及するまで活躍した。船体断面は3層で、甲板があり海水が船中にたまらないなどの特長があった。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

漁業の記憶を伝える

家族数人が乗り、2枚の帆で風を受け、船を横滑りさせて底引き網を引いてカレイやヒラメ、エビなど海底の砂地付近の漁獲をしていたという。知多市周辺では最盛期に100隻ほどが操業していたという。

ふね遺産は2017年に認定が始まり、横浜の帆船「日本丸」や、「氷川丸」、ビキニ環礁で被曝した「第五福竜丸」、青函連絡船「八甲田丸」「摩周丸」といった船や関連設備が認定されてきた。「藤井丸」は60番目、現存船では27番目の認定になる。同館は「貴重な船を見て、伊勢湾の漁業に思いをはせてほしい」としている。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ