トヨタ、水素エンジン車で新技術発表 航続距離30%向上へ
トヨタ、水素エンジン車で新技術 航続30%向上

トヨタ自動車は、水素エンジン車の航続距離を従来比で約30%向上させる新技術を発表した。同社はカーボンニュートラル実現に向け、水素エンジン車を電動車に次ぐ柱として位置づけており、今回の技術革新により実用性が大幅に向上する見通しだ。

高圧タンクとエンジン効率の改善

新技術の核心は、燃料タンクの最高充填圧力を従来の70メガパスカルから100メガパスカルに引き上げた点にある。これにより、同じタンク容量でもより多くの水素を搭載可能となり、航続距離が約20%延びる。さらに、エンジンの燃焼効率を最適化する新たな制御システムを開発し、残り10%の向上を達成した。

トヨタの水素エンジン車開発責任者は「水素エンジンはカーボンニュートラル燃料の選択肢として極めて重要。今回の技術は市販化に向けた大きな一歩」と述べている。

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2025年以降の市販車への搭載を計画

トヨタは、この新技術を2025年以降に発売する水素エンジン車に順次搭載する計画だ。具体的な車種は明らかにされていないが、同社は既に水素エンジンを搭載したGRヤリスやクラウンなどの試作車を公開しており、量産化に向けた開発を加速している。

水素エンジン車は、水素を燃料として燃焼させることで二酸化炭素を排出せず、既存のガソリンエンジン技術を活用できる利点がある。一方で、水素ステーションの整備不足や、燃料コストの高さが普及の課題となっている。

業界への影響と今後の展望

今回の発表は、自動車業界の脱炭素化戦略に新たな選択肢を提示するものだ。多くの自動車メーカーがバッテリー式電気自動車(BEV)に注力する中、トヨタは水素エンジン車を含むマルチパスウェイ戦略を推進している。

専門家は「航続距離の向上は水素エンジン車の実用性を高めるが、インフラ整備が鍵を握る」と指摘する。トヨタは今後、水素ステーションの共同整備や燃料コスト低減にも取り組む方針で、2025年までに国内の水素ステーションを現在の約160カ所から倍増させる目標を掲げている。

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