トヨタの中国EV戦略、思わぬ壁
トヨタ自動車は中国のEV市場で苦戦を強いられている。同社は2022年にEV専用モデル「bZ4X」を投入し、2023年にはセダンタイプの「bZ3」を発売したが、販売台数は期待を大きく下回っている。中国汽車工業協会のデータによると、2023年上半期のトヨタのEV販売台数は約1万2000台にとどまり、中国市場全体のEV販売台数(約294万台)の0.4%に過ぎなかった。
現地生産の効果薄く
トヨタは2023年4月に中国でbZ4Xの現地生産を開始したが、販売促進にはつながっていない。現地生産によりコスト削減を図ったものの、中国のEVメーカーとの価格競争に巻き込まれ、思うように販売を伸ばせていない。特に比亜迪(BYD)や上海汽車などの中国勢が低価格帯で攻勢を強めており、トヨタのブランド力だけでは太刀打ちできない状況だ。
競争激化でシェア低下
中国のEV市場は2023年上半期に前年同期比で約44%成長したが、トヨタのシェアは低下傾向にある。同社の中国市場全体での販売台数は、2023年上半期に前年同期比で約2%減の約80万台となった。EVシフトの遅れが響いており、トヨタは2026年までに中国でEVを10車種投入する計画を発表しているが、市場の変化の速さに対応できるかが課題だ。
専門家の見解
自動車アナリストの山田太郎氏(仮名)は、「トヨタは中国市場でEVのラインアップ不足と価格競争力の弱さに直面している。現地生産を開始しても、中国メーカーとの差を埋めるのは容易ではない」と指摘する。トヨタは2023年5月に中国でEV販売会社を設立するなど、販売網の強化を進めているが、成果が出るまでには時間がかかりそうだ。



