半導体不足でEV生産に遅れ、トヨタが減産へ
半導体不足でEV生産遅れ、トヨタ減産

トヨタ自動車は、世界的な半導体不足の長期化により、2024年度の電気自動車(EV)生産台数を従来計画から約30万台引き下げる方針を固めた。関係者によると、同社は2024年度のEV生産目標を当初の100万台から70万台程度に下方修正する見通しで、これは半導体調達の遅れが主因とされる。

減産の背景と影響

半導体不足は、自動車業界全体に深刻な影響を及ぼしている。特にEVに搭載されるパワーマネジメント用半導体やセンサー類の供給が逼迫しており、トヨタだけでなく、日産自動車やホンダなど他の国内メーカーも生産調整を余儀なくされている。トヨタの広報担当者は「サプライチェーンの状況を注視しながら、生産計画を柔軟に見直す必要がある」と述べている。

今回の減産により、トヨタの2024年度の世界生産台数は、従来予想の1050万台から1020万台程度に減少する可能性がある。これは、同社が掲げるEVシフト戦略に一時的なブレーキがかかることを意味する。一方で、トヨタはハイブリッド車(HV)やプラグインハイブリッド車(PHV)の生産を増やすことで、全体の販売台数を維持する方針だ。

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半導体業界の現状

半導体不足の原因は、パンデミック後の需要急増と地政学的リスクによる供給網の混乱にある。台湾積体電路製造(TSMC)や韓国のサムスン電子などの大手メーカーは増産を進めているが、自動車向けの成熟したプロセスノードの半導体は依然として不足している。業界団体の日本半導体工業会は「2024年後半には供給が改善する見通しだが、完全な回復は2025年以降になる」と分析している。

トヨタは、半導体の安定調達に向けて、主要サプライヤーとの連携強化や、一部の半導体を内製化する検討を進めている。しかし、短期間での生産能力拡大は難しく、減産の影響は少なくとも2024年度いっぱい続く見込みだ。

今後の見通し

トヨタの減産は、EV市場全体の成長鈍化にもつながる可能性がある。国際エネルギー機関(IEA)の報告書によると、2024年の世界のEV販売台数は前年比35%増の1700万台と予測されているが、トヨタの減産がこの数字に与える影響は限定的とみられる。それでも、トヨタは2030年までにEVの世界販売を350万台とする目標を掲げており、今回の減産はその達成に向けた課題を浮き彫りにした。

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