日本のEV普及、2035年目標達成は困難か
日本のEV普及、2035年目標達成は困難か

日本政府が掲げる2035年までに新車販売を全て電動車(EV、プラグインハイブリッド車、燃料電池車など)にする目標について、専門家から達成は困難との指摘が相次いでいる。背景には充電インフラの整備不足や車両価格の高騰、消費者の購買意欲の低下など複数の課題が存在する。

充電インフラの整備不足

経済産業省のデータによると、2023年時点での国内の急速充電器の設置数は約2万基にとどまる。一方、欧州連合(EU)では2025年までに100万基の充電器設置を目指しており、日本は大幅に遅れを取っている。日本自動車工業会の調査では、EVユーザーの約6割が「充電の不便さ」を不満点に挙げている。

価格高騰と消費者の購買意欲

EVの平均価格はガソリン車に比べて約100万円高い。2023年の国内EV販売台数は約8万台で、新車販売全体の約2%にとどまった。日産自動車の関係者は「コスト削減が急務だが、電池材料の高騰が続いている」と述べる。

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目標達成へのシナリオ

政府は充電インフラ拡充に1兆5000億円の予算を計上し、2025年までに充電器を15万基に増やす計画だ。しかし、専門家は「インフラ整備には時間がかかり、消費者の行動変容も必要」と指摘する。日本エネルギー経済研究所の試算では、2035年の電動車比率は最大で50%にとどまる可能性がある。

国際比較と日本の立ち位置

ノルウェーでは2023年の新車販売の8割がEVで、中国でも3割を超える。日本は主要国の中でEV普及が最も遅れており、自動車産業の国際競争力にも影響を与えかねない。トヨタ自動車の幹部は「多様な選択肢を提供する必要がある」と述べ、EV一辺倒ではなくハイブリッド車や水素車も含めた戦略を強調する。

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