中国市場における電気自動車(EV)シフトが加速しており、日本車メーカーは深刻な販売低迷に直面している。2023年の中国新車販売に占めるEVの割合は約25%に達したが、日本車メーカーのEV販売シェアは全体の5%未満にとどまる。一方、中国ブランドのEVシェアは80%以上を占め、BYDや蔚来汽車(NIO)などの現地メーカーが市場を席巻している。
日本車メーカーの苦戦要因
日本車メーカーが中国市場で苦戦する理由として、EVへの対応の遅れが挙げられる。トヨタ自動車はハイブリッド車(HV)に注力してきたが、中国政府のEV優遇政策や消費者のEV志向の高まりに対応しきれていない。日産自動車やホンダもEVラインナップが限られており、価格競争力でも中国ブランドに劣る。
また、中国市場ではソフトウェアや自動運転機能を重視する傾向が強く、日本車はこれらの分野で遅れをとっている。BYDの「DiLink」やNIOの「NIO Pilot」など、現地メーカーの先進的なコネクテッド技術が消費者に支持されている。
販売データに見る現状
中国汽車工業協会のデータによると、2023年の日本車メーカーの中国市場シェアは約15%で、前年から3ポイント低下した。特にEV販売では、日本車全体の販売台数は約10万台で、中国全体のEV販売台数800万台の1.2%にすぎない。日本車メーカーの中で最もEV販売が多い日産自動車でも、シェアは0.5%未満だ。
一方、中国ブランドのBYDは2023年に約300万台のEVを販売し、シェアは約37%に達した。テスラも中国市場で約60万台を販売し、シェア約7.5%を占める。日本車メーカーは中国市場で存在感を失いつつある。
今後の戦略と展望
日本車メーカーは巻き返しを図るため、中国市場向けのEV投入を加速している。トヨタは2024年に中国市場向けの新型EV「bZ3」を投入し、日産は2025年までに5車種のEVを投入する計画だ。しかし、中国ブランドとの競争は激しく、価格面でも優位性を築くのは難しいとみられる。
アナリストは「日本車メーカーが中国市場でEVシェアを回復するには、技術面での差別化とコスト削減が不可欠だ」と指摘する。また、中国市場に特化した戦略として、現地企業との提携や生産拠点の拡大も検討されている。



