EVシフト加速、中国勢が欧州で存在感 日本メーカーの苦戦続く
EVシフト加速、中国勢が欧州で存在感 日本苦戦

世界の電気自動車(EV)市場で、中国メーカーの存在感が急速に高まっている。特に欧州では、中国勢の販売シェアが2023年に約8%に達し、前年の約3%から大幅に拡大した。一方、日本メーカーはEV投入の遅れから苦戦を強いられており、競争の激化が予想される。

中国勢の台頭と欧州市場の変化

中国のEVメーカー、BYDや上海汽車(SAIC)などは、欧州での販売を積極的に拡大している。2023年、BYDは欧州で約1万5000台を販売し、前年の約4倍に増加。SAICのMGブランドも、欧州でのEV販売台数でトップ10入りを果たした。これらの中国ブランドは、比較的低価格で航続距離の長いモデルを投入し、消費者の関心を集めている。

欧州全体のEV販売は2023年に約220万台と、前年比約20%増加した。しかし、補助金の縮小や充電インフラの整備遅れにより、成長ペースは鈍化している。特にドイツでは、2023年12月にEV補助金が突然打ち切られ、販売に影響が出ている。

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日本メーカーの苦戦

日本メーカーは、EV市場での出遅れが顕著だ。トヨタは2023年の世界EV販売台数が約10万台と、テスラ(約180万台)やBYD(約160万台)に大きく差をつけられている。日産自動車はリーフで先行したものの、その後モデル展開が遅れ、2023年のEV販売台数は約5万台にとどまった。

「日本メーカーはハイブリッド車(HV)で成功したが、EVへの転換が遅すぎた」と、自動車アナリストの山田氏は指摘する。「欧州の排出ガス規制が厳しくなる中、中国勢の攻勢に対抗するには、より競争力のあるEVを早急に投入する必要がある」。

競争激化と今後の展望

中国メーカーは、欧州だけでなく東南アジアや中東でも販売網を拡大している。2024年には、中国のEVメーカー数社が欧州で生産拠点を設立する計画を発表しており、現地生産によるコスト削減と供給安定化を目指す。

一方、日本メーカーは、2025年以降にEVの新モデル投入を計画している。トヨタは2026年までに10車種のEVを投入する方針で、日産も2025年までにEVの新型車を投入する予定だ。しかし、アナリストの間では「日本メーカーの挽回は容易ではない」との見方が強い。

「日本メーカーがEV市場で存在感を取り戻すには、技術革新と生産コストの削減が不可欠」と、山田氏は強調する。「中国勢の低価格攻勢に対抗するには、差別化された製品と強固なサプライチェーンが求められる」。

世界のEV市場は、2024年に約1500万台に達すると予測される。中国勢の台頭により、競争はさらに激化し、日本メーカーを含む従来の自動車メーカーには厳しい試練が続きそうだ。

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