EV税制優遇の廃止、中国自動車業界に激震
EV税制優遇廃止、中国自動車業界に激震

EV税制優遇廃止の背景

中国政府は2024年12月31日をもって、電気自動車(EV)を含む新エネルギー車(NEV)の購入に対する税制優遇措置を正式に廃止した。この政策は2014年から続けられ、NEV市場の成長を強力に後押ししてきた。しかし、政府は市場が成熟したと判断し、補助金依存からの脱却を図る方針に転換した。

税制優遇の廃止により、NEVの購入価格は平均で約1万5000元(約30万円)上昇すると見られる。中国自動車工業協会のデータによれば、2024年のNEV販売台数は前年比35%増の約1200万台に達し、新車販売全体の約50%を占めていた。

業界への影響と企業の対応

この政策転換に対し、中国の自動車メーカーは対応を迫られている。比亜迪(BYD)は、2025年1月から一部モデルの値下げを発表した。同社の広報担当者は「政府の政策変更を歓迎する。市場競争がさらに激化するが、当社はコスト競争力で優位に立つ」とコメントした。

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一方、新興EVメーカーの蔚来汽車(NIO)や小鵬汽車(XPeng)も、値下げや販売促進キャンペーンを打ち出している。しかし、業界アナリストは「税制優遇廃止により、特に低価格帯のNEV市場で需要が冷え込む可能性がある」と警鐘を鳴らす。

消費者と市場の反応

北京在住の消費者、張さんは「EV購入を検討していたが、税制優遇がなくなったのでガソリン車に切り替えるかもしれない」と語る。こうした声は少なくなく、2025年1月のNEV販売台数は前月比で10%以上減少したとの報告もある。

ただし、長期的にはNEV市場の健全な発展につながるとの見方も強い。中国汽車工程学会の専門家は「補助金に頼らない市場競争が技術革新を促進し、業界全体の競争力を高める」と指摘する。

今後の展望

中国政府は、税制優遇廃止と同時に、充電インフラの整備やバッテリーリサイクル技術の開発支援に予算を振り向ける方針を示している。また、水素燃料電池車など新たな技術への支援も検討中だ。自動車業界は転換期を迎え、各社の戦略が問われている。

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