GoogleがGemini 4 Argonの一般提供開始、MetaはMuse Wonderシリーズ発表
Gemini 4 Argon一般提供開始、MetaはMuse Wonder発表

10月11日週に公開された主要ニュースをまとめて紹介する。GoogleはAIモデル「Gemini 4 Argon」の一般提供を開始し、Metaは新たなAIモデル「Muse Wonder」シリーズを発表した。

GoogleがGemini 4 Argonの一般提供を開始

Googleは10月13日、AIモデル「Gemini 4 Argon」の一般提供を開始した。9月30日の発表時はサイバーセキュリティ担当者向けの先行提供にとどめ、一般向けの時期は示していなかった。

開発者・企業向けには、AI StudioなどからGemini APIの有料プランで利用できる。一般ユーザー向けには、GeminiアプリとGoogle検索の「AIモード」で、Google AI UltraとGoogle AI Proの加入者が使える。Googleのエージェント型開発環境「Google Antigravity」では、Ultra加入者が使用可能だ。

API価格は、11月30日までの導入期間中が100万トークンあたり入力2ドル、出力10ドルで、キャッシュ込みの入力トークンは95%引きとなる。導入期間後は入力4ドル、出力20ドルになる。Gemini APIでは入力と出力を合わせて100万トークンまで扱えるほか、長時間の推論向けに新たな「continuation protocol」を用意した。

性能と安全対策

同社によると、金融やコーディング、法律、行政など経済分野での性能を測る「Vals Index」で1位となり、物理・空間推論の「ERQA」では87%のスコアを記録し、他のフロンティアモデルを上回った。間接プロンプトインジェクションへの耐性を評価するGray Swanのベンチマークでも上位で、15回の適応的攻撃に対する攻撃成功率は0.7%だったという。

社内では、Antigravity経由でエージェントが提出するコードが35%以上増え、コードのロールバックは3分の1近く減ったとのことだ。

あわせて、科学者1万人を対象にAntigravityの最上位の利用枠を6カ月間無償で提供するプログラムの申し込みを受け付けている。対象者は研究や枠の状況に応じて選ぶ。サイバーセキュリティ担当者向けの「Fairwind Program」も、参加パートナーを数社規模で追加する。

なお、Googleは今後、Gemini 4ファミリーの他のモデルも提供する予定とのことだ。

Metaが「Muse Wonder」シリーズを発表

Metaは10月12日、AIモデル「Muse Wonder」と、その上位版「Muse Wonder Full」を発表した。Muse Wonderは同日から開発者向けの「Meta Model API」とコーディングツール「Muse Code」で利用可能になり、Muse Wonder FullはMuse Codeの加入者向けに提供を開始した。9月に発表したパーソナルAIエージェント「Muse」にも近く搭載し、まずサブスクリプションユーザーから展開する。

同社が打ち出しているのは、個人や業務のエージェント作業に向けた2つの能力だ。1つは「Active Memory」で、会話をまたいでユーザーに関する重要な文脈を保持し、作業に関係する情報を必要なときに呼び出す。もう1つの「Active Focus」は、難しい目標に向けて別のやり方を試したり、障害を乗り越えたりしながら作業を続ける能力だ。必要に応じて、特に重要な操作の前にはユーザーに確認を求めるという。

学習には、同社のギガワット級データセンター「Prometheus」を使った。従来のMuse Sparkより大規模で強力なベースモデルを採用したことで、未知のタスクでも、Muse Spark 1.3の傾向から予想される以上の性能を発揮するとしている。

同社が公表した比較表(各モデルとも最大の推論設定)によれば、Muse Wonder Fullは法律エージェントの「Harvey LAB-AA」で13.1、長期のコーディングを測る「DeepSWE 1.1」で79.0、業務ワークフローの「AutomationBench-AA」で45.4だった。比較対象のClaude Fable 5.1、GPT-6 Astra、Claude Opus 5.5の中で最も高いスコア(各ベンチマークの順に8.6、74.2、41.6)を上回る。一方、Terminal-Bench 4.0-AAやProgramBench、Artificial Analysis Indexなどでは、Opus 5.5の方が高い。

安全面では、化学・生物・放射能・核(CBRN)やサイバー攻撃への悪用に対し、同社としてこれまでで最も強い対策を施したとしている。防御目的のサイバー能力は引き続き使えるようにした。追加の安全性評価をまとめたレポートは近く公開する予定だ。