SMS(ショートメッセージサービス)から「PayPay」の送金画面へ誘導し、金銭をだまし取ろうとする「PayPay送金詐欺」が急増している。フィッシング詐欺対策サービスを提供するトビラシステムズ(名古屋市)が6月24日に発表した調査結果によると、同社が5月に確認したPayPay送金詐欺の件数は2月の22.4倍。6月以降は手口にも変化が見られるという。
手口の変遷:公共料金からオンラインゲームへ
トビラシステムズによれば、PayPay送金詐欺が増え始めた2月当初は携帯電話料金や水道料金などの未払いを装う内容のSMSが中心で、次第に電気料金や社会保険料の支払い、金融・決済サービスをかたる内容などが見られるようになった。しかし6月に入ってからは、オンラインゲームやトレーディングカード購入サイトなど、娯楽系サイトをかたる手口が見られるという。同社は「日常の支払いで身近に利用されるPayPayを悪用し、正規の支払い手続きだと思い込ませる狙いがある」とみている。
PayPayブランドをかたるフィッシング全体の傾向
PayPay送金詐欺以外でも、PayPayブランドをかたるフィッシングメールが多発している。PayPay送金詐欺を含め、同社が5月に確認したフィッシングは51.9%が金融・決済サービスをかたるものだった。原因はPayPay送金詐欺の増加とみられるが、それ以外でもPayPayやPayPay銀行、PayPayカードをかたるものが多く見られた。他にも三井住友カードやMastercardをかたる例が見られた。
対策と注意喚起
同社は一連の詐欺への対策として、身に覚えのないメールやSMSのURLにアクセスしないこと、SMSなどで連絡を受けた見知らぬ相手に送金しないこと、利用するサービスは公式アプリやブックマークした正規サイトから確認することなどを呼びかけた。
PayPayは5月15日、各種サービスの未払いや公共料金の未納を装うフィッシングメールやSMSについて注意を呼びかけている。通信料金や税金などの未納を理由に、PayPayアプリの「送る・受け取る」機能で残高を送金させようとする手口が確認されているという。
また、フィッシング対策協議会は13日、国民年金保険料の支払い依頼を装い、PayPayアプリでの支払いへ誘導するフィッシングについて注意喚起を行った。



