深圳のAIグラス供給網が日本市場を席巻、Ray-Ban Meta支える技術で新興ブランドが攻勢
深圳のAIグラス供給網が日本市場を席巻

AIグラス市場の急拡大と中国サプライチェーンの存在感

メガネ型端末にカメラやマイク、スピーカーを内蔵し、AIアシスタントや翻訳機能をハンズフリーで利用できるAIグラス。この分野の火付け役は米メタ社の「Ray-Ban Meta」だが、その背後には中国・深圳の強力なサプライチェーンが存在する。調査会社IDCのデータによれば、2025年の世界XR市場の出荷台数は前年比44.4%増を記録し、そのうちメタが72.2%のシェアを占めた。2026年にはディスプレイ非搭載型スマートグラスだけで1360万台に達すると予測される。市場規模はまだ小さいものの、成長率は急だ。

メタはディスプレイ搭載型の「Meta Ray-Ban Display」も展開しているが、日本では未発売。視界に情報を表示できる手頃なAIグラスとしては、中国勢が先に日本市場に投入している。

業界団体WAEAと深圳の供給網

個別製品よりも注目を集めたのは、AIアイウェアの業界団体「WAEA(World AI Eyewear Alliance)」のブースだ。同団体は業界標準の策定やODMマッチング、海外進出支援を掲げ、深圳の電子部品街・華強北に拠点を置く。ブースのテーブルには4台のスマートグラスが並んでいた。TCL系の「RayNeo」、メタとエシロールルックスオティカの「Oakley Meta」、アリババの「Qwenグラス」、ファーウェイのAIグラスである。ブランドも国も異なるこれらの製品が一堂に会していたのは、各社の出展品ではなく、WAEAが市場に出回っている製品を収集して展示したものだ。

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担当者によれば、メタのスマートグラスにおいても、バッテリーやスピーカーといった主要部品の多くは中国の供給業者が供給しているという。日本や欧米で販売されるスマートグラスの内部には、深圳のサプライチェーンが深く浸透している。

新興ブランドの登場と日本市場への攻勢

WAEAの活動は、既存大手だけでなく、新興ブランドの参入を後押ししている。深圳の製造能力と部品調達力を活用することで、低コストで高機能なAIグラスの開発が可能になり、日本市場への投入が加速している。特に「INMO GO3」のようなディスプレイ搭載型は、レンズに情報を重ねて表示できる点で差別化を図っている。

深圳の供給網は、Ray-Ban Metaの成功を支えた実績を背景に、自社ブランドのAIグラスでも日本市場でのシェア拡大を狙う。競争が激化する中、品質と価格のバランスが鍵となるだろう。

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