小菅村、授業に生成AI「仮想生徒」導入へ 多様な意見で活性化狙う
小菅村、授業に生成AI「仮想生徒」導入 多様性狙う

山梨県小菅村が、小中学校の授業に人工知能(AI)を活用した「仮想生徒」に参加してもらう計画を立てている。子どもの数が減っていく中で、授業で多様な意見を上げてもらうなどして、活性化を図っていく狙いがある。

生成AIを活用した「仮想生徒」の構想

村では今年度から、県の「やまなし教育創造推進事業費補助金」の「AI特別枠」を利用するなどし、学校で子どもたちに生成AIの適切な使い方などを学んでもらう取り組みを始める予定で、「仮想生徒」の授業への参加は、村の教員から構想が出されたという。

AIを活用し、作りたい架空の児童生徒の性格や外観、出身地などを盛り込んだデジタルヒューマンをパソコン内に作成。道徳など多様な意見が求められる授業の場で、グループワークの一員として意見を述べさせることなどを想定している。

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年齢や性別、興味などの疑似人格を設定して作成し、子どもとのやりとりによって自律的に知識を蓄え、授業での発言などに反映していく考えで、今後、実現の可否などについて関係機関と協議を進めていく。可能であることがわかれば、2028年夏頃までの導入を目指していくという。

背景にある少子高齢化の深刻化

実現すれば先進的な取り組みとして注目を集めることになりそうだが、導入の背景には深刻化する少子高齢化が見えてくる。村では人口減少に伴い、1959年に最大で437人いた児童生徒数が、今年度までに44人に減少。1学年あたりの児童生徒数が10人を切り、最も少ない学年では授業を3人で受けているクラスもあるといい、多種多様な意見を求められる授業を展開するのに苦労しているという。

村営塾の開設など、独自の教育施策を通じた移住者の呼び込みなどで子どもの数を増やそうとしているが、抜本的な解決には至っていないのが現状だ。仮想の生徒であれば、性別や性格、さらに国籍なども自由に設定できることから、村では修学旅行先であるオーストラリアに出向く前の事前学習で、現地の仮想生徒を参加させることなどにも期待を寄せている。

教育長の期待

小菅村教育委員会の藤木成弘教育長(67)は「村だと難しい多様性についての学習環境を、生成AIを使って整えたい」と期待を込めた上で、「教育現場で生成AIを最先端の形で活用していることをアピールし、魅力的な教育施策の一つとして移住者や生徒数の確保につなげられれば」と期待している。

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