テレビプロデューサーの佐久間宣行氏が、9日深夜に放送されたニッポン放送『佐久間宣行のオールナイトニッポン0(ZERO)』(毎週水曜27:00~28:30)で、人生でもっとも熱中したドラマについて語った。
『王様のレストラン』第1話に「面白すぎて」
「人生で一番熱中したドラマ」の話題になり、好きな作品は数多くあると前置きしながら、「やっぱり、『王様のレストラン』(フジテレビ系・1995)だと思う」と答えた佐久間氏。同作を見たのは大学2年生のとき。以前から脚本家・三谷幸喜氏の作品を好んでおり、三谷氏がゴールデンタイムの連続ドラマを手がけると知って第1話を視聴した。その衝撃を、佐久間氏は「びっくりしたんだもん。1話を見て、面白すぎて」と回想。作品そのものの面白さに加え、「かっこよかった」と感じた部分もあったと明かした。
当時、舞台を中心に活動していた俳優たちをテレビドラマへ起用し、劇団のような座組で作品を作ることは、今ほど一般的ではなかったという。佐久間氏は、梶原善、小野武彦、西村まさ彦らの名前を挙げながら、「(当時の)知らない人を引っ張り上げて、劇団形式でやった」と説明。そんな他にはない“かっこよさ”と相まって、「本当に好きなものを書いてる」という熱量にも胸を打たれた。
留年が決まった大学4年、「何かを忘れるように」
佐久間氏が続いて挙げたのは、1997年放送の『踊る大捜査線』(フジテレビ系)。当時は大学4年生で、すでに留年が決まっていたという。
友人たちが就職活動や卒業旅行に向かうなか、佐久間氏は「俺だけ暇だったわけ(笑)」と当時の状況を告白。「だから夢中になって見た。何かを忘れるように(笑)。ドラマばっか見てて。夢中になって見たの、覚えてんなあ」と懐かしんだ。
『王様のレストラン』が大学2年生の記憶と結びついている一方、『踊る大捜査線』は、同級生とは異なる時間を過ごしていた大学4年生の佐久間氏が、目の前の現実を忘れるかのように没頭した一作だった。
『池袋ウエストゲートパーク』に「こんなこと、テレビドラマでやっていいんだ」
20代の佐久間氏に衝撃を与えたのが、2000年に放送された『池袋ウエストゲートパーク』(TBS系)だった。同作を見たときの感覚について、佐久間氏は「こんなことテレビドラマでやっていいんだ」と驚いたことを明かした。作中では、カラーギャングが描かれ、その抗争も物語の題材となっていた。佐久間氏によると、放送当時は作品に対して多くの苦情も寄せられていたという。
それでも、刺激的な題材をテレビドラマとして世に送り出したことについて、佐久間氏はプロデューサーの「根性というか、胆力みたいのがすごい」と感服。既存のテレビドラマの枠を越えるような表現に、大きな衝撃を受けた。
映像より先にシナリオを読破した『北の国から』
『北の国から』(1981年)については、リアルタイムで連続ドラマを見ていたわけではなかった。中学生の頃、スペシャルドラマが放送されると聞き、それまで作品を見たことがなかった佐久間氏は、学校の図書館でシナリオを発見した。読み始めると、「あまりにも面白い」と夢中になり、そのままシナリオを読破。脚本を手がけた倉本聰氏について、「シナリオってめちゃくちゃおもろいの。ト書きもめちゃくちゃ面白い」と称賛した。
シナリオを読んだあとにスペシャルドラマを見て、作品に感動した一方、映像を通さずに物語を思い描いていたため、純や螢の姿には驚いたそう。「純ってこんな顔してんのか?」「純と螢がイメージと違って。俺の想像と違うんだけどと思って(笑)」と、頭のなかで作り上げた人物像との違いを振り返った。五郎についても「癖強い」と感じたという佐久間氏。多くの視聴者が幼い頃から映像で登場人物を知っているなか、自身は「中学でシナリオから始まった」と、珍しい順序で作品に触れたことを明かした。
その後、過去の映像も見返し、「やっぱり素晴らしいドラマだったなと思いますね」としみじみ。大学時代にリアルタイムで熱中した作品、20代でテレビ表現の可能性に驚いた作品、中学生の頃にシナリオから出会った作品――。佐久間氏が挙げた4本のドラマには、それぞれの時代の自身の記憶が深く刻まれているようだった。
『オールナイトニッポン0』は、ライブ配信アプリ「17LIVE(イチナナ)」で放送と同時に映像でも配信中。放送後には「17LIVE」限定のアフタートークも配信されている。
【編集部MEMO】 『佐久間宣行のオールナイトニッポン0(ZERO)』は、テレビプロデューサーの佐久間宣行氏がパーソナリティを務めるニッポン放送のラジオ番組。2019年4月にスタートし、テレビ番組制作の舞台裏やエンタメ作品、身の回りで起きた出来事などを語るフリートークで人気を集めている。



