エンは7月15日、同社が運営する派遣求人サイト「エン派遣」における2026年6月度の三大都市圏(関東・東海・関西)の募集時平均時給を発表した。平均時給は1,720円で、前月比3円増(0.2%増)、前年同月比16円増(0.9%増)となり、2カ月連続で過去最高を記録した。前年同月を上回るのは45カ月連続で、オフィスワーク・事務系など5職種が過去最高を更新した。
IT・エンジニア系は2809円で過去最高
職種別では、オフィスワーク・事務系が1709円となり、前月から4円、前年同月から28円上昇。2カ月連続で過去最高となった。同社は時給上昇の背景として、オフィス系全体で業務の難度や専門性が高まっていることを挙げている。
また、例年6月は企業の採用活動が活発になる一方、求職者の動きが鈍化する傾向があるという。このため、専門スキルを求める高時給求人の比率が相対的に高まり、全体の平均時給を押し上げたとしている。具体的には、「外国語事務」や「金融事務」で、英語スキルを求める大手企業の秘書案件やメガバンクの事務求人などが掲載された。
IT・エンジニア系は2809円となり、前月から42円、前年同月から189円上昇し、過去最高を更新した。生成AIの導入やデータ活用(DX)の本格化、クラウド移行の進展などを背景に、運用・サポートなどの下流案件が減少する一方、業務難度と時給が高い開発やPMなどの上流案件が増え、平均時給の上昇につながったとしている。
家庭や育児と両立しやすい案件への人気が相対的に高まる
職種別の平均時給は、前年同月比では全職種で上昇した。前月比では5職種が上昇し、「医療・介護・福祉・教育系」は横ばい、「軽作業・物流・工場・その他」は低下した。エリア別では、東海と関西が前年同月比、前月比ともにプラスとなった。
今後については、夏休みシーズンを控え、子どもが長期休暇に入ることから、派遣市場のコア層である主婦層の求職活動が一時的に落ち着く傾向にあると同社は見ている。これに伴い、「9時以降の始業」「17時前の退勤」「残業少なめ」など、家庭や育児と両立しやすい案件への人気が相対的に高まる見込みだという。
なお、同社は2025年10月から職種区分の一部を変更し、職種の新設や名称変更などの見直しを行ったが、時系列比較の継続性は確保しているとしている。



