静岡県は14日、県庁で閉山期の富士山での無謀登山防止に向けた作業部会を開き、登山届の提出義務化や未提出者へのペナルティー導入を含む対策案を取りまとめた。無計画や軽装備での登山を防ぐ狙いがあり、今後詳細を詰めていく方針だ。
対策案の柱は登山届の義務化
作業部会は冒頭を除き非公開で開催され、県危機管理部や県警の担当者らが出席した。対策案では、登山届の提出義務化と未提出者へのペナルティー導入のほか、登山道の侵入防止柵の改良、在日大使館などへの周知や訪日外国人向けの多言語広報、タクシー会社への登山道通行禁止の周知依頼などが示された。
登山届の義務化は、十分な装備と無理のない計画に基づく登山を促すのが目的で、来年9月頃の制度化を目指す。県は引き続き閉山期の登山自粛も呼びかける。未提出者へのペナルティーについては、金銭的負担を求める案などが検討されているという。
ヘリ救助の有料化は課題多い
一方、ヘリコプターの救助費用有料化について、県は引き続き検討する方針だが、実現へのハードルは高いとの認識が示された。座長を務める大嶋文彦・県危機管理部理事は「かなり課題が多いと認識している」と指摘し、「やらないと決めたわけではないが、幅広く考えていく」と述べた。
県は、読売新聞が富士山閉山期の登山者動向(人流)を明らかにした報道を受け、人流データを用いて対策案の検討を進めてきた。県によると、昨秋から今夏までの閉山期に富士山を登った登山者数は約1万4000人に上り、多くが県道である登山道を通行していたことが分かった。対策案には、人流データに基づく侵入防止柵の改良案などが盛り込まれた。



