日本政府、AI基本法制定へ 年内にも法案提出、規制と活用の両立目指す
日本政府、AI基本法制定へ 年内にも法案提出

日本政府は、人工知能(AI)の開発と利用に関する包括的な法律「AI基本法」を年内にも国会に提出する方針を固めた。経済成長と国際競争力の強化を図りつつ、プライバシー侵害や差別などのリスクに対処するため、規制と活用のバランスを取ることを目指す。

法案の骨格、今夏にも決定へ

政府は有識者会議の提言を基に、今夏にも法案の骨格を固める。関係閣僚会議で調整を進め、秋の臨時国会への提出を視野に入れる。AI基本法は、AIの開発・利用に関する基本原則を定め、具体的な規制は個別法に委ねる「基本法」方式を採用する見通しだ。

規制と活用の両立が焦点

政府は、AI技術の急速な進展に伴い、国際的なルール作りが進む中で、日本の競争力を維持するためには早期の法整備が必要と判断した。一方で、過度な規制は技術革新を阻害する恐れがあるため、柔軟な対応が求められる。法案では、AIの開発・利用に関する基本原則として、人間中心のAI社会の実現、透明性の確保、安全性の向上などを掲げる方針だ。

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また、AIの利活用を促進するための支援策として、研究開発への投資や人材育成、中小企業のAI導入支援なども盛り込まれる可能性がある。政府は、AI関連予算として2023年度に約3000億円を計上しており、今後も拡充を検討する。

国際的な動きと連動

EUは昨年、世界初の包括的なAI規制法「AI法」を成立させており、米国でもバイデン大統領がAIの安全な開発・利用に関する大統領令に署名している。日本政府は、こうした国際的な動きを踏まえつつ、日本独自のルール作りを進める。特に、中国や韓国などアジア諸国との連携も視野に入れ、国際標準化に向けた議論を主導する考えだ。

有識者会議の提言

政府の有識者会議は、AI基本法の制定に向けて、以下のような提言をまとめている。

  • AIの開発・利用に関する基本原則の明確化
  • リスクベースのアプローチによる規制の導入
  • 国際的なルールとの調和
  • AIの信頼性向上のための評価・認証制度の創設
  • AIに関する人材育成とリテラシー向上

これらの提言を基に、政府は今夏にも法案の骨格を決定し、年内の国会提出を目指す。

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