第一三共ヘルスケアは2026年9月14日、AIによる顔画像解析を活用し、顔に現れる頬の赤みやシワなどの外見上の特徴と、体内・心身状態との関連を調べた研究成果を発表した。
研究の概要と解析方法
今回の研究では、健康な成人310人を対象に、顔画像、血液検査値、ストレス・疲労・不眠などの心身状態に関するデータを取得した。顔画像からは、肌の明るさ、頬の赤み、黄ぐすみ、目の下の影、目尻のシワ、目尻の微細な線、肌の微細な凹凸、ほうれい線の深さの8項目を抽出。AIの深層学習による解析と、外見上の特徴と血液検査値・心身状態との統計学的な関連の解析を行った。
AIによる健康関連指標の識別可能性
AIの深層学習による解析では、炎症、加齢変化、ホルモンなどの健康関連指標について、顔画像から高値群と低値群を識別できる可能性が示された。代表的な指標として、炎症に関連するIL-6や高感度CRP、加齢変化や組織代謝に関連するMMP-1・MMP-3、男性ホルモンの一種であるテストステロンなどが確認された。
これらの結果から、顔画像には体内・心身状態に関する情報が反映されている可能性が示唆された。
外見上の特徴と体内・心身状態との関連
顔画像から抽出した外見上の特徴と体内・心身状態との関係を解析したところ、複数の統計学的な関連がみられた。例えば、頬の赤みとヘモグロビン、目尻のシワと心理的ストレス、目尻の微細な線と炎症関連指標、肌の微細な凹凸とテストステロンとの関連がみられた。
さらに、AIの深層学習で分析できる可能性が示された指標と外見特徴との関係を照合した結果、一部の指標についても肌の明るさや赤み、シワなどとの関連が確認された。このことから、AIの深層学習によって捉えられた情報の一部が、生活者自身も認識できる外見上の特徴として現れている可能性が示唆された。
今後の展望と学会発表
今回の研究成果をもとに、顔画像から得られる情報と体内・心身状態との関係をさらに検証していく。今後は対象者数を拡大するとともに、解析手法を高度化し、外見上の特徴と体内・心身状態との関連をより詳細に検証する。また、生活者が理解しやすい外見上の情報をさらに拡充し、自身の状態への気づきや理解、セルフケア行動をサポートする仕組みの実現に向けた研究を進めるとしている。
なお、今回の研究成果は、2026年9月12日〜13日に開催された第31回日本顔学会大会(フォーラム顔学2026)で発表された。



