ソラコム株式会社は、5Gに特化した仮想移動体通信事業者(MVNO)として、企業向けIoTプラットフォームの強化を発表した。同社はこれまでLTEベースのサービスを提供してきたが、新たに5Gネットワークを活用した高速・大容量通信に対応。製造業や物流業などでの活用を見込む。
5G MVNOの強みとターゲット
ソラコムの5G MVNOは、既存のキャリア網を利用する仮想オペレーター方式。自社で基地局を持たずに5Gサービスを提供できるため、コストを抑えつつ、低遅延や多数同時接続といった5Gの特性を生かせる。同社の玉川憲社長は「5GはIoTにとってゲームチェンジャー。工場の自動化や遠隔監視など、新たなユースケースを創出する」と述べている。
具体的な導入事例と目標
ソラコムは既に複数の企業と実証実験を進めており、2024年度中に100社以上の導入を目標とする。具体的には、製造現場での高精細カメラによる品質検査や、倉庫内の無人搬送車(AGV)の制御などに5Gを活用。玉川社長は「5Gならではの高速・大容量通信で、これまで実現できなかった業務効率化が可能になる」と強調する。
競合との差別化
MVNO市場では、楽天モバイルやIIJなどが同様のサービスを提供しているが、ソラコムはIoTに特化した点が強み。同社のプラットフォームは、デバイス管理やデータ可視化、セキュリティ機能を標準装備し、企業が容易にIoTシステムを構築できる環境を提供する。玉川社長は「単なる通信回線の提供ではなく、IoT導入全体をサポートするプラットフォームとして価値を発揮する」と語る。
今後の展望
ソラコムは今後、5G対応デバイスのラインナップ拡充や、エッジコンピューティングとの連携強化を計画。2025年度には年間売上高100億円を目指す。企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)需要の高まりを追い風に、5G MVNO市場でのシェア拡大を狙う。



