東洋経済の記事リライト:日本の5G戦略と今後の展望
日本の5G戦略と今後の展望

日本の5G戦略は、世界の主要国と比較して遅れを取っているとの指摘がある。2020年に商用サービスが開始されたものの、基地局の整備や周波数割り当ての進捗は緩やかで、特に地方部でのカバレッジ不足が課題となっている。政府は「5G促進計画」を掲げ、2023年度末までに全国の基地局数を約2万局に増やす目標を設定したが、実際の整備率は目標を下回っている。

周波数割り当ての現状

総務省は2019年に携帯電話事業者4社に対して5G用の周波数を割り当てた。しかし、割り当てられた帯域のうち、実際に運用が開始されたのは一部にとどまる。特に、ミリ波帯(28GHz帯)の活用が進まず、高速大容量通信の実現に遅れが見られる。KDDIの担当者は「ミリ波帯は伝搬距離が短く、都市部でのスポット的な利用が主体となる」と述べている。

基地局整備の課題

基地局の整備は、コスト面と設置場所の確保が大きな壁となっている。5G基地局は4Gに比べて高価で、特に地方では投資対効果が低いため、事業者間で整備に温度差がある。NTTドコモは2022年度までに約1万局の基地局を設置したが、ソフトバンクは約5000局にとどまる。総務省の有識者会議では、「2025年度までに全国の人口カバレッジを90%以上にするためには、官民連携の強化が必要」との意見が出ている。

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産業応用と今後の展望

5Gの本格的な普及には、産業応用の拡大が不可欠だ。自動運転や遠隔医療、スマートファクトリーなどの分野で実証実験が進められているが、商用化にはまだ時間がかかる。楽天モバイルは2023年に、5Gを活用した無人店舗の実証実験を開始した。同社の広報担当者は「5Gの低遅延特性を活かした新たなサービスを模索している」と語る。政府は2025年までに5Gの経済効果を約50兆円と試算するが、実現にはさらなる投資と規制緩和が必要とされる。

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