電柱活用で5G基地局設置コストを半減
5G(第5世代移動通信システム)の普及に向けて、基地局設置の新たな手法として電柱を活用する動きが加速している。従来の鉄塔建設に比べ、コストを約半分に抑えられ、設置期間も大幅に短縮できることから、通信各社が注目している。
総務省の試算によると、全国で約10万本の電柱が5G基地局の設置に利用可能とされる。これにより、都市部だけでなく地方部でも効率的なネットワーク整備が期待されている。
従来の課題と新手法のメリット
5Gは高速大容量通信を実現する一方で、電波の届く範囲が狭く、多くの基地局が必要となる。従来の鉄塔建設は用地確保や建設コストが課題で、特に人口密度の低い地域では採算性が問題となっていた。
電柱を活用すれば、新たな用地取得が不要で、既存の電力インフラを利用できる。また、電柱1本あたりの設置コストは鉄塔の約半分で、工事期間も数週間から数日に短縮できるという。
通信各社の取り組み
NTTドコモは2023年度から電柱を活用した5G基地局の試験運用を開始し、2024年度には本格展開を計画している。KDDIやソフトバンクも同様の取り組みを進めており、楽天モバイルも参入を検討中だ。
「電柱活用により、5Gエリアの拡大が加速する」と、NTTドコモの担当者は語る。
今後の展望と課題
電柱活用には、電力会社との調整や、電柱の耐荷重・美観などの課題もある。しかし、総務省は2024年度中にガイドラインを策定し、規制緩和を進める方針だ。
5Gの普及には基地局の増設が不可欠であり、電柱活用はその有力な手段として期待されている。



