昨夏までベンチ外の主将が先制打も惜敗 東洋大姫路、夏への誓い新たに
ベンチ外主将が先制打も惜敗 東洋大姫路夏へ誓い

ベンチ外から主将へ 松本太翔の先制打が光るも逆転負け

第98回選抜高校野球大会第3日の21日、2年連続10度目の出場となる東洋大姫路(兵庫)は、花咲徳栄(埼玉)との1回戦で2-3の逆転負けを喫した。試合は両校無得点のまま進んだが、六回二死一塁の場面で、昨夏までベンチ外だった松本太翔主将が均衡を破る適時二塁打を放ち、先制点を挙げた。

主将の覚悟と成長の軌跡

松本主将は昨春から3季連続で選抜大会に出場しているが、自身は昨夏までベンチ外で、スタンドから仲間のプレーを見つめる日々が続いた。それでも練習に真摯に向き合う姿勢が評価され、昨秋には新チームの主将に抜擢された。

リーダーとしての自覚から、朝晩の打撃練習や素振りの自主練を倍の時間に増やし、寮では朝500グラム、夜は1キログラム以上の白米を食べて体作りに励んだ。チームでは強く低い打球を打つ練習を繰り返し、技術向上に努めた。

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夢の舞台での初安打が先制打に

迎えた選抜大会での自身初安打は、試合の流れを変える適時二塁打となった。松本主将は「初球から打つ」という自信を持って打席に立ち、狙い澄ましたストレートを振り抜いた。鋭い打球は左翼へ伸び、一塁走者の渡辺裕太選手が本塁に滑り込んだ。

塁上で響く大歓声を耳にしながらも、「うれしかったけど、冷静にならなくてはとすぐに気持ちを切り替えた」と振り返る。しかし、他の打席では結果を残せなかったことを悔やみ、唇をかんだ。

八回の逆転と夏への誓い

好投を続けていた先発の下山大翔投手が八回に3点を奪われ、チームは逆転を許した。その後、1点を返すも追いつくことはできなかった。試合後、松本主将は「グラウンド内外で主将としての背中を見せて、絶対に成長した東洋で帰ってくる」と語り、視線は夏の大会に向けられていた。

岡田龍生監督は下山投手について「今までで一番良い投球をしてくれたが、エラーが出たことで流れが変わってしまった」と分析。夏に向けて「新入生も入ってくるので、切磋琢磨してほしい」と期待を込めた。

生徒会長の熱い応援

アルプス席では、生徒会長の角田晴陽さん(17)が選手たちにエールを送った。昨夏の甲子園では応援団と吹奏楽部の「伝令役」として制服姿でスタンドを駆け回り、今年は学ランの提供を受れて正式な「団員」として参加。

一週間前からかけ声や振り付けを練習し、吹奏楽部のメロディーに合わせて「うちの打線は日本一!」と声を張り上げ、両腕を突き上げる威勢のいい踊りで先制点の雰囲気を盛り上げた。角田さんは野球部の「アナリスト」としても活動し、「いつも通りやればきっと打てる。のびのびやってほしい」と選手を支えた。

惜敗にもかかわらず、東洋大姫路の選手たちにはアルプスから温かい拍手が送られた。チームはこの経験を糧に、夏の大会での再起を誓っている。

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