第38回出雲全日本大学選抜駅伝(島根県出雲市、6区間・計45.1キロ)で、早稲田大が大会新記録の2時間5分56秒で16年ぶり3度目の優勝を果たした。3連覇を狙った国学院大は2位。米国の名門大学出身者らで編成するアイビーリーグ選抜が過去最高の3位に入った。箱根駅伝3連覇中の青学大は関東勢で最下位の11位に沈んだ。
暑熱対策でスタート時刻を約4時間繰り上げ
今大会から暑熱対策のため、スタート時刻を従来の午後1時5分から午前9時10分へ約4時間繰り上げた。
頼れる上級生の走りが優勝を確固たるものに
粒ぞろいの1年生が注目を集める早大だが、16年ぶりの優勝を確固たるものにしたのは頼れる上級生の走りだった。2位の日大と16秒差のトップでたすきを受けた5区(6.4キロ)の3年生、山口竣平(佐久長聖)は「プレッシャーを感じていた」と振り返る。大崩れせずに次へ流れをつなぐ「つなぎ」と呼ばれる区間で、5000メートルの持ちタイムは日本選手でトップ。「区間賞を取って当たり前」と思われる中、区間記録を8秒更新する快走を見せた。
昨年はレースの数日前に疲労骨折が判明し、出走を逃した舞台。今回は体調不良があったが、「どうにか立て直して、強さを証明できた」と語った。
仕上げは最上級生の工藤慎作(八千代松陰)だ。序盤は国学院大に差を縮められたものの、落ち着いて走りきり、区間賞の走りでフィニッシュテープを切った。「自分が堅実な走りをすれば優勝が確定というところまで、頼もしい後輩たちが、たすきを持ってきてくれた。安心してレースができました」と話した。
国学院大は最終6区で執念見せるも2位
3連覇を狙った国学院大は最終6区で執念を見せた。今年の箱根駅伝で山登りの5区を担当し、1年生最速記録を樹立した高石樹(高知工)だ。トップと38秒差の4位で入り、追い風に乗って飛ばした。中大、日大を抜き去り、先頭を走る早大の工藤慎作との差を縮めた。だが、その後失速し、58秒差の2位でゴール。「もうちょっと僕に力があれば。全日本、箱根と続くのでリベンジします」と誓った。
10位までの成績と区間最高
10位までの成績は以下の通り。
- ①早大 2時間5分56秒=大会新(吉倉、本田、鈴木、新妻、山口、工藤)
- ②国学院大 2時間6分54秒=大会新
- ③アイビーリーグ選抜 2時間7分24秒=大会新
- ④順大 2時間7分33秒=大会新
- ⑤中大 2時間7分36秒=大会新
- ⑥帝京大 2時間7分41秒=大会新
- ⑦駒大 2時間7分45秒=大会新
- ⑧日大 2時間8分15秒
- ⑨創価大 2時間8分31秒
- ⑩城西大 2時間9分22秒
区間最高は以下の通り。
- 1区(8キロ)鈴木大翔(駒大) 22分42秒
- 2区(5.8キロ)本田桜二郎(早大) 15分42秒
- 3区(8.5キロ)シャドラック・キップケメイ(日大) 22分56秒=区間新
- 4区(6.2キロ)新妻遼己(早大) 17分10秒=区間新
- 5区(6.4キロ)山口竣平(早大) 17分35秒=区間新
- 6区(10.2キロ)工藤慎作(早大) 29分00秒
早大はこの優勝で、大学3大駅伝の二つ目となる11月1日の全日本大学駅伝に向けて勢いをつけた。