プロ野球セ・リーグは8日、甲子園球場で行われた阪神-ヤクルト戦をもってレギュラーシーズンの全日程が終了し、阪神の佐藤輝明内野手(27)が打率3割6厘、39本塁打、106打点で自身初の三冠王に輝いた。
球史に名を刻んだ主砲
今季最終戦は無安打に終わったが、首位打者、本塁打王、打点王の三冠を達成した快挙に、佐藤は「誇りに思う。甲子園で数字を残せたことに価値がある」と胸を張った。
打率はリーグでただ一人、3割を超えた。自身は「想像できなかった」と振り返る一方で、「打率が上がれば、他も付随して上がってくる」と信じていたという。
打撃フォーム改良と確実性の向上
昨季も本塁打と打点のタイトルを獲得したが、打率は2割7分7厘だった。今季は確実性が増したことが偉業の礎となった。
力感のない悠然としたスイングで、「無駄のない打撃フォーム」を追求。本拠地の甲子園は風の影響で左打者にとって本塁打が出にくい環境だが、鋭いスイングで打球速度は150キロを超え、角度次第で本塁打につなげた。
近大時代の恩師で元野球部監督の田中秀昌さんは、今季は低めのボール球をしっかりと見極められていたと指摘する。「打つためには股関節回りの柔らかさと強さが必要。股関節を意識しながら、重心を少し低く下げている」。バットを構えた際に頭の位置がほぼ動かず、ボールを引きつけて打てているという。
大谷翔平の映像を参考に
佐藤がフォームを追求する中でよく見る映像は、米大リーグの大谷翔平(ドジャース)の動画だ。「毎日ではないけれど、今季も見ている」と話す。
メジャー挑戦の夢も知る田中さんは「でも、佐藤は佐藤です。まだまだ伸びる要素はある」と語った。三冠王は怪物の一端を示したにすぎない。