8月15日、オリックス戦(京セラ)の八回、日本ハムの宮西尚生(41)は4番手でマウンドに上がった。シーズンも終盤にさしかかろうとするなか、プロ19年目のシーズンがようやく幕を開けた。
2軍施設で黙々と走る姿
その2カ月前、記者は日本ハムの2軍施設、鎌ケ谷スタジアム(千葉)を訪れた。強い日差しが照りつけるなか、宮西が汗まみれになりながら、グラウンドを黙々と走る姿が目に留まった。
チーム最年長のリリーフ左腕。プロ野球界でも46歳の石川雅規(ヤクルト)を筆頭に40代は数えるほどしかいない。ともに42歳の栗山巧(西武)、平野佳寿(オリックス)は今季限りでユニホームを脱ぐ。宮西も数年前から、「引退」の2文字がちらつくようになった。
「年齢のせいにはしたくない」
今季は開幕から2軍暮らしが続いていた。気になって、宮西に「現在地」を聞いた。
「年齢のせいにはしたくはないですね。どんな年齢でもチャレンジ精神は忘れたらあかんと思うし、最後まで諦めずに新たなことに挑戦してね。それが野球への最後の礼儀と思っている」
ファームでは、10歳、20歳も年下の若い選手たちと競争する。1軍に呼ばれるには何が必要なのか。宮西は新球カットボールの習得に力を注いでいた。
「フォークボールも試したけど、カットの方が手応えがあった。上(1軍)でどう使っていくのかを考えながらトレーニングをしている」
限られたアピール機会の中で
ただ、実戦で試すチャンスは少ないという。2軍は若手を育てる場所という意味合いが大きい。そこに1軍の先発ローテーション投手の調整登板も入ってくる。
宮西は1軍昇格を果たすまで、ファームリーグで20試合、計19回3分の2しか投げていない。救援投手だが、1週間に1回程度の登板間隔だった。アピール機会が限られる中で、何を考えていたのか。
宮西は言う。「(2軍戦は)やっぱりこれ…」



