夏の甲子園大会決勝で、智弁和歌山が健大高崎を4―3で破り、5年ぶり4度目の優勝を果たした。1点を追う八回、智弁和歌山は1死二、三塁の好機を迎え、打席の川原一将がスクイズを決めて同点に追いつき、その後、暴投で勝ち越した。
初球ファウルからの決勝スクイズ
八回、1点を追う智弁和歌山は1死二、三塁のチャンス。打席の川原は初球にスクイズを敢行したが、ファウルになり、「顔が引きつった」と振り返る。打球を受けた相手捕手の治療のため、選手全員がベンチに戻った際、中谷監督から「失敗してもいい。自信を持て」と声をかけられ、覚悟を決めた。
3球目、低めの難しい変化球をバットに当て、投手前へ転がした。スクイズ成功で同点に追いつき、暴投での勝ち越しにつなげた。
バントに費やす打撃練習
7番を打つ遊撃手の川原は、全体の打撃練習をほぼバントに費やす。両打ちのため、左右の打席で念入りに確認する。「上位につなぐのが自分の役割」と話し、小技をしっかり決め、「打ち勝つのが形だが、違う面を見せられた」と胸を張った。
父親の一剛さんは1994年春に智辯和歌山の二塁手として優勝しており、川原は「憧れて、幼稚園ぐらいから行くと決めていた」という。子供のころ、父との練習のときに流していたのは、同校の応援歌である魔曲「ジョックロック」。八回の好機にも流れていたなじみの曲に背中を押された。
川原は「父から『LINE』で頼むぞといわれていたので、うれしい」と、父子での甲子園制覇の喜びをかみしめた。



