バレーボールの国内トップ・SVリーグ女子のデンソーエアリービーズは、17日にアウェーで今季開幕戦を迎える。選手は14チーム中9位に沈んだ昨季からの逆襲を誓い、スタッフは様々な取り組みで地域密着を図る。成績と集客の両面でさらにレベルアップを遂げるシーズンにできるか、チームから目が離せない。
昨季の低迷からの巻き返し
昨季のレギュラーシーズン(RS)の成績は22勝22敗。前季より勝ち星が七つ減り、プレーオフ進出を3季ぶりに逃した。攻守が切り替わる場面でミスが重なり、流れを失って敗れる試合が増えたことが低迷した要因の一つだった。
強烈なサーブが武器のアウトサイドヒッター野田祐希選手(21)は、「夏は自分のミスを減らすための技術をつけてきた」と語る。無理に強打を放たず、相手守備の隙間にふわりと落とす軟打で相手チームを崩す練習を強化。攻撃パターンを増やし、勝利に貢献しようと臨む。
新外国人選手と新リーグ形式
戦力アップを狙うデンソーには今季、3人の外国人選手が新加入。ロベルタ・シルバ・ハッツケ選手(36)は世界ランキング2位のブラジルを代表する長身セッターで、豊富な経験値を生かしたトスワークが期待される。セッターの山上有紀選手(31)は「見習う部分が非常に多く、自分自身の成長につなげたい」と歓迎する。
リーグは今季から東西地区に分かれる。東地区のデンソーはRSで自地区4試合、西地区2試合の総当たり制で計38試合を戦う。両地区の上位3チームと、4位以下のうち上位2チームの計8チームが年間女王を決める「チャンピオンシップ」(CS)に出場する。
今季のスローガンは「ファイト フォー ザ ワンパーセント」。3季連続で主将を担うリベロの川畑遥奈選手(25)は「きつい時にあと1%頑張り切れるかが勝敗を分ける。しっかり38試合を戦い抜き、CSでギアを上げて優勝したい」と力を込める。
地域密着で集客アップへ
開幕節は17~18日、埼玉県上尾市のリプロ武道館で埼玉上尾メディックスと対戦する。デンソーは昨季、ホーム戦の平均入場者数が1709人と前季の約2倍に増え、14チーム中5位を記録した。メインホームタウンを愛知県西尾市から郡山市に移して3年目の今季は2500人の動員を目標に掲げ、開幕へ地域での浸透を図ってきた。
選手の拠点は愛知県内のままだが、事務局員の多くは昨年から今年にかけて郡山市に引っ越したことで、県内でのPR活動が活性化。県内各地の祭りにブースを出展したり、8月には初のビーチバレー大会を主催したりした。
今月上旬からは、等身大の選手がプリントされた掲示物を郡山駅西口の円柱に飾っている。プロスポーツの力で地域を盛り上げる機運を高めようと、郡山市と連携して実施したものだ。通学で同駅を利用する同市の女子高校生(1年)は「目に入りやすいデザインで、デンソーが郡山に身近な存在だと分かる」と好感を示した。
今季はホーム戦18試合のうち16試合が郡山市と福島市で開催される。ホーム戦の総合演出を手がける事務局員の兵頭由希さん(27)は「福島に元気を届けられるような企画や演出を用意しているので、楽しみに会場へ来てほしい」と呼びかけている。