愛知・名古屋アジア大会のバレーボール男子で、カタール代表の登録選手リストにひときわ目を引く選手がいる。背番号「29」、ムバラク・ムサ・マドゥト選手だ。2012年11月24日生まれの13歳で、日本で言えば中学2年生に当たる学年ながら、身長210cmを誇る。今大会の1次リーグではチーム最多の得点を記録し、代表チームのエースとして活躍した。
準々決勝で日本に敗戦も存在感示す
1日の準々決勝で、カタールは日本にストレート負けを喫し、大会を去ることになった。この日、日本の守備に阻まれ4得点に終わったものの、コート上で対面した日本代表のメンバーは、その才能に驚きを隠さなかった。
国際バレーボール連盟(FIVB)のデータベースによると、マドゥト選手は南スーダン生まれで、カタールのアルサッドSCに所属。インドアだけでなく、今年5月に開催されたビーチバレーのU18アジア選手権にも出場し、3位となった実績がある。今回のアジア大会では、1次リーグの3試合でチーム最多の85得点をマークし、決勝トーナメント進出に貢献した。
日本代表監督「本当に13歳?」と驚き
日本のロラン・ティリ監督は、マドゥト選手について「みなさんも本当に13歳だと思いましたか?信じられない」と目を丸くしながら、「ポテンシャルもあるし、気迫あふれるプレーもあった。今後の成長に期待している」と評価した。
マドゥト選手とネット越しに対峙したミドルブロッカーの西川馨太郎選手(大阪B)は「フィジカルもいいし、ポテンシャルもあって、めちゃくちゃ良い選手。まだ未熟な点は色々あると思うが、日に日に成長していくと思うので、世界に羽ばたいてほしい」とコメント。一方で「外国の人の年齢は分かりにくい」と笑った。
大塚選手「バレーがすごい好きそう」
大塚達宣選手(パワーバレー・ミラノ)は、「彼、表情を見ているとバレーがすごい好きそう」と少年らしい一面を感じ取った。「あの高さなので、スパイクやサーブの角度はアジアの大会ではなかなかいないタイプ。ポテンシャルはすごい」と冷静に見つつ、「バレーが大好きなんだろうなっていうのはやっていても伝わってくる。そういう気持ちでやっていくだろうから『良い選手になるんだろうな』と勝手に思っています」と笑顔を見せた。
この日のマドゥト選手は報道陣の取材に応じなかったため、本人の言葉は聞けなかったが、同じアジアで国際試合の対戦機会も多いだけに、今後の成長に注目が集まる。