トヨタ「GR86」の2026年モデルに試乗した。2021年のフルモデルチェンジで「GR86」に車名が変わってから、一部改良を重ねてきたこのFRスポーツカー。今回は、デビューから間もない若手ドライバーに本当におすすめできるのか、最新モデルの仕上がりを確かめた。
2026年モデルの改良点
2026年モデルでは、スロットルコントロール、電動パワステ、シフトの操作性がさらに作り込まれ、「アイサイト」は2眼から3眼カメラへと広角化。「RZ」グレードでは「ブラック×レッド」内装が選べるようになった。また、2017年から半年間「トヨタ86」に期間限定で設定されていた人気外板色「ソリッドグレー」が復活した。
試乗インプレッション
試乗したのは26年式の6速MT「RZ」グレードで、外板色は復活したソリッドグレー。インテリアはブラックで、各パーツやスイッチ類が鋳物ブラックで塗装されているため、視界の中でピカピカと反射しづらく、運転に集中できるのが特徴だ。
フロントに搭載する「SUBARU」のロゴ入り2.4L水平対向4気筒DOHCエンジンは、235PS/7,000rpm、250Nm/3,700rpmを発生。シャープかつトルキーで、低重心の扱いやすい性格が自慢のパワートレインだ。ゴムのディンプルが埋め込まれた3ペダルの配置が適切で、クラッチペダルの踏力は重すぎず軽すぎず、ミートポイントがわかりやすいという。
26年式では、限界域でのコーナー進入をよりスムーズかつストレスなく実現するため、シフトインターロックの面取りを約0.5mm拡大。5速から4速へのシフトダウン時の操作性が高まっているという。走行中に5速→4速のシフトダウンを試すと、手首の捻りだけで、引っ掛かりがなくスムーズにレバーが移動した。
また、3速あたりのコーナリングでアクセルを踏み込んだ時、お尻が外に出たがるようにムズムズしながら曲がっていく感覚も楽しい。この日は雨で路面が濡れていたが、その感覚ははっきりと感じられた。
荷物は積める? 価格とリセールバリュー
小さなスポーツカーでも使い方を工夫すれば、いろんな用途に使える。試乗会場にはリアシートを畳んで長さ195cmのエアベッドを載せた車中泊仕様や、ゴルフバッグ2セットを詰め込んだレジャー仕様のGR86が展示されていた。
最初の1台として選ぶには価格も重要だ。試乗した6MTのRZグレードは351.8万円で、手の届きやすい位置にある。リセールバリューについても、GR86はなかなか強力。装備が充実しているRZグレードは流通量が多く、相場を引っ張っているという。走りを重視するユーザーからの指名買いが多いため、AT車よりMT車の方が高く評価される傾向にあるらしい。日本製のスポーツモデルは海外で人気が高いので、そうした輸出需要も価格を押し上げている要因だ。
とにかく走りが楽しいのがGR86。若い人にぜひ乗っていただきたい一台である。



