書店がなくなった街の駅ビルを本屋にするイベント「KOBE本の駅」が27日、神戸市北区の神戸電鉄鈴蘭台駅直結のベルスト鈴蘭台で開かれる。73の個性豊かな個人書店や専門性のある出版社などが出展する。
絵本専門士が企画、書店のない街に本を
企画した絵本専門士の升川知子さん(64)は「普段足を運べない書店や本を見つけてほしい」と話している。
鈴蘭台は神戸市北区の南部の山間部に位置し、区役所などがある市街地。人口も多く、かつては書店や古本屋があったが、2020年に完了した駅周辺の再開発などに伴って、店舗が相次いで撤退した。
絵本好きだった升川さんは定年退職後の22年、「子どもたちの読書習慣の入り口をつくりたい」と鈴蘭台に絵本を中心に扱う「本屋わわわ」を開店。「戦争など悲しい話題を扱ったものもあるが、最後には必ずかすかな希望がある。挫折やつらいことの後に、必ず希望があると絵本は教えてくれる」と語る。
過去最多の73店舗が参加、多彩な企画も
23年、より子どもが多い灘区内に店舗を移転した。しかし、鈴蘭台から書店がなくなることを気にかけていたという。
そこで升川さんは24年10月、地域の人たちが本に触れる機会を増やそうと、「本の駅」を初めて企画。知人やSNSの発信を通じて約40の個人書店などから出展があり、ベルスト鈴蘭台には約2000人が来場した。
思わぬ反響に、25年からは区役所と施設の管理組合が主催となった。
3回目となる今回は、過去最多となる73の個人書店や出版社が参加。会場では、絵本や小説を売る書店が出展するほか、個人が一箱分の古本を持ち寄る「一箱古本市」を開催。若い世代に人気の自費出版物「ZINE(ジン)」など多様なジャンルが並ぶ。
読み聞かせやサイン本販売も
ほかにも、絵本の読み聞かせイベント「絵本のおはなし会」が計5回予定されている。
升川さんは、絵本作家のサイン本を中心に50冊程度販売予定。「子どもの時に好きだった絵本も、大人になってから読むと感じ方が変わる。面白そうだと思った本を手に取り、好きな店を見つけるきっかけにしてほしい」と話している。
午前11時~午後4時。入場無料。屋内開催のため、雨天決行。



