アジア・アジアパラ大会2026の競泳男子バタフライなどに出場する中央大3年の光永翔音選手(21)が、22日に行われた400メートルメドレーリレーで第3泳者として力強い泳ぎを見せ、日本新記録での銀メダル獲得に貢献した。高校時代は野球との「二刀流」で活躍した異色の経歴を持ち、大学で競泳に専念して記録を伸ばしている。
野球で培った瞬発力が武器
光永選手は千葉県松戸市出身で、水泳は生後6か月、野球は小学1年で始めた。日大豊山高校では水泳部と野球部に同時に所属し、「両方とも完全燃焼するまで」と練習に励んだ。長距離を泳ぎ、さらにグラウンドで走り込む日々は体力的に厳しく、「どちらも中途半端になるのでは」と不安もあったが、「周囲の理解と応援に支えられた」と振り返る。
その経験は競泳に生かされている。「打撃や走塁での一瞬の力の入れ具合が競泳のスプリントに生きた」と話すように、1メートル91の長身を生かした力強い泳ぎは、野球で培った瞬発力が基盤にある。
大学で開花、日本タイ記録も
大学進学の際、中央大水泳部の高橋雄介監督から「ダイヤモンドの原石。磨けば光る」と入部を勧められ、競泳の道を極めることを選んだ。3月の日本選手権では50メートルバタフライ予選で23秒06の日本タイ記録をマークし、50メートルと100メートルを制した。
今大会でも「確実に1位になり、記録更新も狙いたい」と意気込む。高橋監督は「まだ粗削りだが、伸びしろは大きい」と期待を寄せる。
ドーピング違反を乗り越え
昨年11月には日本アンチ・ドーピング機構から、ぜんそくの薬に含まれる禁止物質が検出されたとして、4か月の資格停止処分を受けた。処分期間中は部員とずらしてプールに入り、1人で練習を続けた。「心が折れそうになったが、仲間のことも考えながら自分のすべきことを続けた。自分を見つめ、前向きに考えられるようになった」と語る。
今大会での活躍の先には、2028年のロサンゼルス五輪を見据える。「やるべきことは多いが、手応えはある。常に世界を意識し、五輪のメダルを狙っていきたい」と決意を新たにしている。



