アジア大会の男子走り高跳び決勝が27日に行われ、世界選手権2大会連続入賞の赤松諒一選手(31)(岐阜市出身)が出場する。左足のケガに泣き、約1年ぶりの大舞台となるが、学生時代から何度も跳んだ思い出の競技場で復活を期す。
ケガを乗り越えて大舞台へ
赤松選手は2023年夏に左足小指を疲労骨折。痛みに耐えながら出場した同年の世界選手権では8位に入賞した。2024年3月には患部にボルトを入れる手術を受け、完治しないまま挑んだパリ五輪で2メートル31の自己ベストをマークし、5位入賞を果たした。この種目では日本勢88年ぶりの快挙だった。昨年9月の世界選手権東京大会でも8位に入り、ここ一番の勝負強さは折り紙付きだ。
左足はいまだに完治していない。少しでも負担を減らすため、昨年10月の国民スポーツ大会以降は大会への出場を取りやめ、アジア大会に照準を絞って準備を進めてきた。
練習は室内バイク中心、自信は「確立した流れ」
練習メニューも室内バイクなど下半身のバネや脚力を強化する練習が中心で、跳躍練習は大会目前に再開したばかり。それでも「自分の中で確立した試合までの流れなので大丈夫」と自信を見せる。
世界で活躍する傍ら、岐阜大大学院の研究生として高齢者らの転倒予防の研究に取り組み、2024年からは所属先の西武プリンス(東京)のホテルマンとして働く。アスリートとの「三刀流」で多忙な日々だが、「どんな分野も目標を立てて取り組んでいくプロセスに違いはない。陸上にも良い影響を与えている」と語る。
故郷・名古屋で優勝を目指す
「地元が近いので、応援に来てくれる友人や同僚の声援を受けて跳びたい」。昨年9月にアジア大会出場が内定し、慣れ親しんだ名古屋市瑞穂公園陸上競技場で試合ができることを喜んだ。迎えた19日の開会式では選手宣誓の大役を務め、「栄光と名誉のために参加する」と堂々と宣言した。
「目標は優勝。自己ベストの更新を狙わないと勝てない戦いになる」。地元の期待を背負い、名古屋の空に高く舞い上がる。