茨城県土浦市で9月24~27日に開かれるアームレスリングの世界大会「IFA世界選手権大会」の開幕が迫った。6月に秋田市で開かれた全国大会を経て、秋田県アームレスリング連盟からは8人の選手が世界に挑む。
仕事と練習の両立
仕事を終えた毎週水曜の夜は、秋田市内の集会所で仲間と共に練習し、週末には自宅で筋トレに励む。「息子の野球練習場を作る」と妻に説明しながら少しずつ作り上げたホームジムで汗を流している。
大仙市出身で、県内の大学を卒業後に日本赤十字社に入社した。現在は秋田市に住み、秋田赤十字乳児院の院長と県アームレスリング連盟会長の「二足のわらじ」を履く。
アームレスリングとの出会い
アームレスリングとの出会いは2004年頃に遡る。きっかけは、妻に勧められて参加したイベント。それまで10年ほどは採点競技の基礎スキーに取り組んでいたが、「白黒はっきり付けられる競技が良いな」との思いで転向した。社会人として働く中で、時間の調整をしやすい個人競技ということも背中を押した。
「やるからにはとことんやろう」という覚悟でアームレスリングに乗り込んだが、最初は練習で誰にも勝てなかった。「1人ずつ追い越してやろう」という貪欲さを胸に練習を続けると、3か月ほどたった頃に初めて勝利し、「やっと勝って、めちゃくちゃうれしかった」。その半年後には、初めて出た県の大会で準優勝し「努力すればするだけ上達する楽しさ」を覚えた。10年に全国大会で初めて表彰台に立つと、そのままの勢いで、11年には日本一に輝いた。
全国大会の開催と世界への挑戦
今年6月には、県内初開催となった全国大会を迎えた。県連盟の会長として運営側にも回り、「全国大会ができるくらい連盟が大きくなれた。県の選手もたくさん表彰台に上って、長年の努力が実を結んだ」と振り返る。だが、自身は目標としていた表彰台に届かず「不完全燃焼だった」。
国内で世界大会が開かれるのは実に20年ぶりで、全国大会の県内開催に続く今年の「奇跡的」なタイミングの重なりをかみしめる。自身が世界大会に挑むのは16年のブルガリア大会以来で、そのときは1勝もできなかった。今回は50歳以上の部門の78キロ以下の階級に出場する。選手層の厚い階級だが、「出るからにはメダルを取りたい」と気合が入る。(随時掲載)
アームレスリングとは
アームレスリングは「腕相撲」とは似て非なる、世界共通のルールがあるスポーツ競技。高さ1メートルほどの専用の台の上で、パッドの上に肘を置いた選手が互いに手を組み合い、相手の腕を倒す。試合は一瞬で終わることもあれば、互いに粘り強くこらえて長時間に及ぶこともあり、駆け引きが見所だ。
県アームレスリング連盟は2005年に設立。「ガッチリ隊」というチーム名で活動している。8月16日現在で55人の選手が在籍しており、本部(秋田市)と大館、能代、県南の各支部で平日の夜や週末に練習に励んでいる。



