アームレスリング歴30年の嵯峨貢選手(62)が、キャリア最大となる計10キロの減量を乗り越え、自身初の世界大会に挑む。世界大会「IFA世界選手権大会」は24~27日、茨城県土浦市のクラフトシビックホール土浦で開かれる。
全国大会で約10年ぶり優勝
嵯峨選手は身長1メートル78、普段の体重は約80キロ。6月に秋田市で開かれた全国大会に75キロ級で出場するため、5月頃から減量を始めた。食事は炭水化物を抜き、たんぱく質が豊富な鶏肉や卵が中心。好物のラーメンや焼き肉を我慢し、「おなかが減りっぱなし」の日々を送った。
ゆで卵3個と野菜、鶏胸肉の昼飯を職場で「自慢」するなど、楽しむ気持ちも忘れずに減量の関門を突破。全国大会では右腕で約10年ぶりとなる優勝を果たし、世界の切符をつかんだ。
さらなる5キロ減量を選択
世界大会の出場にあたり、階級の区分が70キロ級か78キロ級で、全国大会と異なっていた。いつもの体重に近い78キロで出る選択肢もあったが、「軽い方が勝てる可能性が高い」と思い、さらに5キロ減量して70キロ級で出場することを選んだ。
これまでのキャリアで最大の減量幅は6キロで、それも10年以上前のこと。計10キロの減量は未知の領域だったが、「全国大会までの減量を乗り越えられたから、あと5キロも減らせる」と奮い立たせた。9月上旬には71キロまで落とし切り、減量はおおむね終了。「ゆで卵を何百個食べたかわからない」と笑いながら振り返る。
背中の筋肉も重要
手を組み合い、競技台の上で相手の腕をなぎ倒すアームレスリング。腕の筋肉が重要に思えるが、それだけでは勝ち残るのは難しいという。
嵯峨選手は試合の際に「上半身全体をつなげて、背中で倒す」ことが必要だと解説する。試合後は腕より背中が痛くなることもあるそう。日々の筋トレでは懸垂で背中の筋肉も鍛える。一方、体重を削るために必要ない筋肉を付けないためにも、脚の筋トレは行わないという。
世界大会では24、25日に40歳以上の「マスターズ」などの試合を実施。26、27日には全年齢対象の部の試合が行われる。30歳の頃に会社の同僚に誘われて始め、人生の半分を費やしてきたアームレスリング。キャリア最大の減量を乗り越え、キャリア最大の舞台に臨む。



