アルゼンチン代表、W杯準決勝後に政治的横断幕
2026年7月15日、米ジョージア州アトランタで行われたサッカーW杯北中米大会の準決勝で、イングランド代表に勝利したアルゼンチン代表の選手たちが試合後、「フォークランド諸島はアルゼンチンのもの」とスペイン語で記された横断幕を掲げた。この行為に対し、英国政府が強く反発している。
英閣僚、FIFAに調査要請
英国のピーター・カイル・ビジネス・貿易相は7月16日、国際サッカー連盟(FIFA)に対し、この横断幕の件を「徹底的に調査する」よう求めた。カイル氏はBBCテレビのインタビューで、「政治はサッカーと切り離される必要がある。W杯はその中心的な原則の一つとして、政治をサッカーから切り離すことを掲げている」と指摘。その上で「これはFIFAの問題だ。私たちはFIFAが調査を行うことを期待している」と述べた。カイル氏は、ピッチ上での政治的シンボルを禁止するFIFA規則への「ひどい違反行為」だと非難した。
スターマー首相も支持、首相官邸が声明
キア・スターマー英首相もカイル氏の呼びかけを支持している。首相官邸の報道官は、「W杯は私たちのものにはならなかったかもしれないが、フォークランド諸島は間違いなく私たちのものだ」と述べ、英国の領有権を改めて主張した。なお、FIFAは現時点でこの件について公式コメントを出していない。
アルゼンチン・ミレイ大統領は「妥当」と評価
一方、アルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領は、このパフォーマンスについて「完全に妥当であり合法的だ」と評価した。ミレイ氏はラジオ局「エル・オブセルバドル」に対し、「それはすべてのアルゼンチン人の中に存在する感情だ」と述べた。ただし、ミレイ氏は政治とスポーツを混同することには反対し、「サッカーの試合はサッカーの試合だ」と付け加えた。
フォークランド紛争の歴史
フォークランド諸島は南大西洋に位置する英国の海外領土だが、アルゼンチンも領有権を主張している。1982年、アルゼンチンは同諸島に侵攻したが、当時のマーガレット・サッチャー英首相が海軍機動部隊を派遣し、短期決戦の末に英国が奪還した。以来、両国の間では領有権をめぐる緊張が続いている。
今後の展開
今回の横断幕問題は、サッカーと政治の境界をめぐる議論を再燃させている。FIFAの対応が注目される中、両国の主張は平行線をたどっている。



