ドジャースの山本由伸投手は2026年2月初旬、神奈川県藤沢市の児童養護施設「聖園子供の家」を訪れた。フード付きのデニムジャケットを羽織った山本は、カメラも記者もいない静かな環境で、子どもたちと交流した。
多忙なオフの合間を縫って
この時期、山本は大リーグのスプリングトレーニングを1週間後に控え、さらに翌月には日本代表としてワールド・ベースボール・クラシック(WBC)への出場が予定されていた。そんな多忙なオフの合間を縫って、時間を作ったという。
山本はプロ野球オリックス・バファローズに在籍していた2020年冬、大阪の児童養護施設とリモートで交流した経験がある。さまざまな事情で家庭を離れた子どもたちの支援に関心を持ち、「まず現場を見て勉強したい」と考え、知人の縁を通じて今回の訪問を実現した。
「テレビ番組のドッキリかと思うぐらい」
施設長の野際良介さんは「テレビ番組のドッキリかと思うぐらいだった」と振り返る。実際に現れた山本は物腰低く、特別な演出もなく施設に入った。子どもたちから「お兄さん野球うまいの?」と聞かれるなど、自然な形で交流が始まった。
山本はまず会議室に向かい、施設の運営や子どもたちの生活について説明を受けた。その後、子どもたちと一緒に遊び、野球の指導も行ったという。施設には未就学児から10代後半までの男女30人あまりが暮らしている。
子どもたちとの交流の意義
山本の訪問は、子どもたちにとって大きな励みとなった。野際施設長は「世界の山本由伸ではなく、一人の青年として接してくれた」と語る。山本自身も「子どもたちの笑顔が何よりのエネルギーになった」とコメントしている。
この訪問は山本のプライベートな活動であり、広く公表されることはなかった。しかし、施設側の提供により、その温かい交流の様子が明らかになった。



