聖隷主将・大島が勝ち越し打、静岡市立・小西は涙のリハビリ経て好リード 高校野球静岡大会
聖隷主将・大島が勝ち越し打、静岡市立・小西は涙のリハビリ経て好リード

第108回全国高校野球選手権静岡大会は18日、各地で熱戦が繰り広げられた。聖隷クリストファーは島田樟誠に勝利し、主将の大島歩真選手(3年)が勝ち越し適時打を放ってチームを勝利に導いた。一方、静岡市立は浜松学院興誠に敗れたが、主将・小西祐大選手(3年)が手術後のリハビリを乗り越え、好リードでチームを鼓舞した。藤枝東も島田工に敗れたが、5番・大石勇之介選手(3年)が一矢報いる適時打を放った。

聖隷・大島主将、覚悟の一打で流れを引き戻す

四回二死二塁、聖隷クリストファーの1番・大島歩真主将が打席に入った。前の打席で打てなかった変化球を待ち、狙い通りに捉えた打球は右翼前に落ち、二塁走者が生還。試合の流れを引き戻す勝ち越し打となった。大島主将は「自分にもチームにとっても1本出て良かった」と笑顔を見せた。

昨夏の甲子園でもリードオフマンを務めた大島は、2試合とも初回に安打を放ち強烈な印象を残した。「先輩たちがいたから、憧れの場所でも緊張せずに楽しめた」と振り返る。

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先輩の引退後、田中公隆監督から主将を頼まれたが、当初は覚悟が決まらず断った。秋は理想の打撃ができず、自分本位になっていたという。「自分のことばかり考えるから、結果を出せないんだ。主将をやらないと」と腹をくくり、主将に就任。プレーでチームを引っ張るようになった。

まだ本調子ではないが、六回にも二塁打を放ち復調の兆しを見せた。田中監督は「もう少し落ち着けば、本来の打撃ができる」と期待を寄せる。次戦に向け「好機で打てるよう、一打席一打席大事にしたい」と決意を新たにした。

静岡市立・小西主将、ピンチで闘志のリードも涙の敗戦

ノーシード同士の静岡市立と浜松学院興誠の一戦。二回以降は互いに点が入らない展開の中、五回に暴投が絡み静岡市立は無死三塁のピンチを迎えた。主将の小西祐大捕手は先発・安田壮吾投手に駆け寄り「お前の球を投げきれば絶対に打たれない」と声をかけた。得意のスライダーを生かすため内角球を効果的に使い、打たせて取る配球を意識。後続の3人を内野ゴロに抑えるとガッツポーズし、雄たけびを上げた。

小西は入学直後から頭角を現し、1年生の夏に4番捕手に抜てきされたが、同じタイミングで腰に大けがを負った。復帰後も送球の不安定さを感じ、失敗を引きずった。「試合の中で3回はスローイングする」と設定し、何度も投げて自信をつけた。

この日も「一球一球、目を見て会話するように」心がけ、ジェスチャーを交えて投手を引っ張った。中盤まで接戦に持ち込むも、七回に大きく突き放されて敗れた。手術やリハビリの期間を振り返り「手術の時に家族から『死ぬこと以外かすり傷』と書かれた折り鶴をもらった。家族の支えでここに戻ってこられた」と涙ぐみながら感謝した。

藤枝東・大石、一矢報いる適時打も及ばず

5点を追う四回二死二塁、藤枝東の5番・大石勇之介選手が打席に入った。「投手を楽にさせたい」とバットを握り、低めの外角の変化球を打ち返すと適時打となった。二塁走者の内田圭太郎選手が生還し、スタンドから歓声が湧くと両手を上げて喜んだ。

大石は中学1年生の時に野球を始めた。きっかけは2人の兄で、野球が上手な兄に憧れ、2人と同じ藤枝東の野球部へ。つらい時も「チームのがんばる姿に感化された」という。どんな苦しい状況でも声を出すことを意識して今大会に臨み、試合には敗れたが「前向きな野球ができた」と胸を張った。

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