全国高校野球鹿児島大会、錦江湾・豊原選手が陸上と両立し奮闘も涙
錦江湾・豊原選手、陸上と野球両立も涙

第108回全国高校野球選手権鹿児島大会は19日、鹿児島市の平和リース球場で準々決勝2試合が行われ、神村学園が錦江湾に13対0の五回コールド勝ちを収めた。鹿児島県大会4連覇を目指す神村学園は、打線が爆発。梶山、川崎、森友の中軸打者が計6打点を挙げ、先発の松永とリリーフの龍頭がともに無安打無得点の完全投球で相手を圧倒した。

錦江湾、好機作れず涙

錦江湾は投手陣が崩れ、打線も神村学園の投手陣を打ち崩せず、無得点で試合を終えた。特に、コールド負けが目前に迫った場面で、3年生の豊原地平選手が放った打球は三塁へのゴロ。チーム一の俊足を誇る豊原選手は一塁へ全力で走り、ヘッドスライディングでセーフを狙ったが、わずかな差でアウトとなった。

陸上と野球の二刀流、島から鹿児島へ

豊原選手は鹿児島県・喜界島の畜産農家の両親のもとに生まれ、小学生の頃にソフトボールと陸上を始めた。野球と陸上の両方ができる環境を求めて錦江湾に入学し、島を離れて鹿児島市で生活を始めた。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

毎週水曜と金曜の放課後は電車で1時間かけて陸上のクラブチームの練習に参加。土曜日は午前に野球、午後から陸上の練習というハードな生活を続けてきた。

苦境を乗り越え、両立を貫く

1年の冬、グラウンドの一部が工事で使えなくなり、思うように野球の練習ができなくなった。陸上に専念することも考えたが、島で野球を続ける友人の「一緒に頑張ろう」という言葉や、遠くから見守る母親の周子さん(47)の応援に支えられ、両方をやり抜く決意を固めた。

その努力は実を結び、5月の県高校総体では走り幅跳びで8位に入賞。夏の大会では、錦江湾が27年ぶりに8強入りを果たした徳之島戦で適時三塁打を放ち、チームの勝利に貢献した。

「やりきった」と涙の笑顔

この日の試合では無安打に終わったが、試合後、豊原選手は「最後までやりきることができた」と涙を流しながら笑顔を見せた。喜界島から応援に駆けつけた家族や友人への思いを胸に、高校生活最後の夏を終えた。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ