第108回全国高校野球選手権岩手県大会は18日、きたぎんボールパーク(盛岡市)とJALスタジアム花巻(花巻市)で3回戦4試合が行われ、8強が出そろった。第3シードの盛岡誠桜は盛岡白百合を破り2年連続の準々決勝進出を決めた。一関一は宮古との接戦を制し、7年ぶりの8強入りを果たした。19日は両球場で準々決勝4試合が行われる。
盛岡白百合の挑戦、藪井が逆転打
4月に共学となり、初の夏の舞台に挑んだ盛岡白百合ナイン。中盤以降に失点して敗れたが、藪井敬太(1年)が逆転打を含む2安打の活躍を見せた。藪井は国保陽平監督への憧れから同校を選んだ。前任の盛岡一時代に師事した兄が「いつも選手の活躍を喜んでくれる」と慕う姿に心を動かされ、進学を決意。入部後はバントよりも「打て」のサインが多く、期待に応えようと打席に立つようになった。打撃不調の際は足の運び方など技術面でも熱心に指導を受けたという。この日は初回に先頭打者安打、二回には逆転の2点打を左翼方向に放ちスタンドを沸かせた。創部1年目の野球部の歴史に足跡を残した背番号7は「これからも練習を重ね、チームを助けられる選手になりたい」と誓った。
一関一・及川、大会第2号本塁打
一関一の及川敬友(2年)が、大会第2号となるソロ本塁打を含む2安打3打点の活躍で勝利に貢献した。5点リードの五回第3打席、内角高めの直球を捉え、「打った瞬間に期待した」打球は左翼の外野席に飛び込んだ。「頭が真っ白になるくらいうれしかった」と一発をかみしめ、歓喜する仲間に向けて右手を掲げた。16日の初戦は5打数無安打に終わり、配信映像で打席を見返すと重心移動がうまくいかず打球に力が伝わっていないと分析。チーム練習後の自主練で約2時間、打撃マシンを相手に重心移動を意識してバットを振り続けたという。努力が実り、この日は三回にも2点二塁打を放った。「自分の結果よりも、チームが勝利できるように戦いたい」と次戦を見据えた。
一関学院・佐藤魁が先制3ラン
二回に先制の3点本塁打を放った一関学院の佐藤魁選手(3年)は「打ったのはスライダー。本塁打を狙ったわけではないが、このような結果でチームを勢い付けて引っ張ることができて良かった」とコメントした。
大船渡・山口捕手、相棒への感謝
大船渡の山口諒介捕手(3年)は、二回に4点目を奪われた後、3番手でマウンドに上がった中学2年から球を受け続けてきた熊谷郁海(3年)とバッテリーを組んだ。「打たせて取る投球をしよう」と息の合った投球で後続を内野ゴロに打ち取り、ハイタッチを交わした。佐々木朗希(現ドジャース)もプレーした地元の強豪・大船渡は2人にとって幼い頃からの憧れ。同じ進路を自然と思い描き、バッテリーであり親友でもある。試合後に配球について議論が過熱することもあるが、自分の配球ミスで負けた時はいつも励まし合ってきた。4点を追う八回、「郁海のために」振り抜いた打球は左中間への適時二塁打に。試合には敗れたが、九回まで投げ抜いた相棒に「最高の投球だった。ありがとう」と感謝の言葉を贈った。



