第108回全国高校野球選手権山口大会は21日、下関市のオーヴィジョンスタジアム下関など県内4球場で3回戦8試合が行われ、南陽工、岩国、高川学園、防府商工、宇部鴻城、小野田工、下関国際、長門が8強進出を決めた。
防府商工がサヨナラ勝ち
六回に打線がつながった下関国際は宇部商に勝利。防府商工は桜ケ丘にサヨナラ勝ちした。南陽工は華陵に無失点で勝利し、小野田工は延長十一回タイブレイクの末、早鞆に競り勝った。準々決勝は23、24日に山口市の山口マツダ西京きずなスタジアムで、それぞれ2試合が予定されている。
三つ子最後まで心一つ 下松工敗退
「楽しくやろう」。遊撃手の匠選手がグラウンドで、賢捕手、周投手の2人を含むチームメートに声をかけた。3人は三つ子。5人兄弟で、上にいる兄2人の影響で、小学4年生の時に一緒に野球を始めた。中学でも同じチームでプレー。3人で近くのグラウンドへ行き、キャッチボールやノックをする日々を過ごした。「3人で試合に出たいから」と共に下松工へ進学を決めた。
今大会前は、プレーを巡って意見が衝突することもあった。ただ3人とも野球が大好きで、家では「自分たちの力を出し切ろう」と語り合った。
この日は序盤から、昨夏の優勝校・高川学園に押される展開。19日の2回戦で延長11回を一人で投げ抜いた周投手は、疲れを感じながらも「実力は相手が上なので、自分たちができることをやる」と懸命に腕を振った。
数日前に腰を痛めた賢捕手は、三回の守備で一時、治療でベンチに戻ったが、「ここで終わりたくない」とプレーを続行。匠選手もグラウンドでチームに声をかけ続けた。
試合は敗れ、3人での「夏」は終わった。卒業後はそれぞれ就職で別の進路に進む予定。3人が同じチームで野球をするのはこれが最後になる見通しだ。
「三つ子で試合に出してくれた先生や、支えてくれた両親に感謝したい」。試合後に涙を拭いながら語った3人。母親の志奈子さん(49)は「今日の試合、全力でやりきってくれた。私の方こそ3人に本当に感謝している」と、3人を誇らしげに見つめて、こう語った。



