19日に開幕するアジア競技大会(読売新聞社協賛)に向け、暑さ対策が進められている。今月前半は秋雨前線の影響で比較的涼しい日が続くが、近年は9月後半でも最高気温が30度以上の真夏日となる日も少なくなく、大会組織委員会は選手や観客らの熱中症防止に注力している。
聖火リレーで熱中症対策の試金石
熱中症対策の試金石となっているのが、開会式前日の18日まで続く聖火リレーだ。組織委はランナーにスポーツドリンクと塩あめ、冷感タオルを配るとともに、集合場所にペットボトルの水を常備し、自由に手に取ってもらうようにしている。
リレー初日の8月22日は、名古屋市内で最高気温37・8度の猛暑日となり、参加した同市北区の男性(83)は走り終えた後、冷感タオルで首を冷やしながらスポーツドリンクを飲み、「何とか体調も悪くならずに走り終えられた」と安堵の表情を浮かべた。組織委によると、12日までにスタッフも含めて熱中症で搬送された人は出ていないという。
屋外競技の暑さ対策
屋外競技の開始は今月中旬だが、油断はできない。過去3年間の気象庁のデータによると、名古屋市の19~30日の最高気温の平均は30・8度で、7割近くが真夏日または猛暑日だった。
17日に始まるクリケットの会場・愛知県口論義運動公園(日進市)では、選手向けに、試合後すぐ体を冷やせるアイスバスを置き、ダッグアウトにも大型容器に氷水を張って飲み物を冷やす「どぶ漬け」を用意する。観客には数字の6と4が表裏に印刷されたうちわを配る。競技会場第1課の大野幸嗣担当課長(52)は「客席は日傘禁止なので、ヒートアップする時に少しでも涼んでもらえたら」と話す。
暑さ指数に応じた対策
14日に始まるサッカーでは、気温や湿度などで算出する暑さ指数(WBGT)が28以上なら30秒~1分の「飲水タイム」、31以上なら水分補給と体の冷却のための3分の「クーリングブレーク」を、前後半に1回ずつ設ける。また、入場ゲートにミストファンやスポットクーラーを置くなどする。
アジア大会と、続くアジアパラ大会を支えるボランティア延べ約4万人の健康管理も必須で、水や塩タブレット、冷感タオルを配る。事前研修では、状況に応じて自身で用意したハンディー扇風機やサングラスなども使えると伝えた。ボランティア課の沢田良樹課長(38)は「ボランティアも健康あってこそ。来場者にもご理解いただき、傷病者を出さない運営を目指したい」と話している。



