第108回全国高校野球選手権福井大会は、敦賀気比が2年連続13回目の夏の甲子園出場を決めて幕を閉じた。球児たちの熱い戦いを振り返る。
合同チームが8強入りの快進撃
今大会で唯一の合同チームとなった福井農林・奥越明成が序盤から注目を集めた。部員不足のため結成した合同チームで、バッテリーも別の高校。一緒にプレーする機会は週末の練習試合など限られていたが、チームワークの良さを発揮して8強入りの快進撃を遂げた。2回戦では藤島を相手に延長タイブレイクを制するなど、勝負強い一面も見せた。
古豪・敦賀の4強入り
夏の甲子園に17回出場の古豪・敦賀はノーシードから勝ち上がり、4強入りを果たした。準々決勝の大野戦では打線が粘り強さを発揮。谷口稜弥選手が大会第1号となる2点ランニング本塁打を放った。
決勝は昨夏と同じカード
シード校の敦賀気比は順当に勝ち上がった。2回戦の北陸戦では六回に逆転を許したものの、七回に長谷川陽竜主将の適時二塁打で勝ち越し、接戦をものにした。準々決勝、準決勝はともにコールド勝ちを収めた。決勝は昨夏と同じカードとなり、敦賀気比と福井工大福井が激突。福井工大福井は二回に清水英仁選手の適時打で1点を返すも、14年ぶりの夏の甲子園には届かなかった。
大一番で完投した辻投手
敦賀気比は、背番号1番のエース・鶴田啓人投手が不調で、決勝では2年生の辻琉成投手がマウンドに立った。辻投手は大一番で完投し、自己最速の145キロを計測。「自分が任されるとは思わず驚いたが、鶴田さんがいる安心感の中で全力投球ができた」と話した。
長谷川主将と東監督の思い
長谷川主将は、昨秋の北信越地区大会準決勝での敗退を機に、チーム全体で「甲子園へ行く」という思いが強まったと明かす。勝つことの難しさを実感し、その経験が「北陸戦での逆転勝利にもつながった」と語る。昨夏の甲子園経験から「県大会とは全く違う特別な舞台。あの歓声は実際にプレーしないと分からない」と期待を寄せた。東哲平監督は「けが人も多く、万全の状態ではなかったが、選手たちの『甲子園へ行く』という気持ちが勝利につながった」と総括。「ここから先は、自分たちで上がっていってくれると思う」と信頼を寄せた。



