第108回全国高校野球選手権静岡大会は18日、3回戦8試合が行われ、ノーシードの藤枝明誠が春の県大会優勝校・知徳を4-3で破る番狂わせを演じた。夏連覇を狙う聖隷クリストファーは島田樟誠を下し、16強入り。残り8試合は19日に行われる。
藤枝明誠、粘る知徳を振り切る
藤枝明誠は初回に2点を先制したが、四回表に知徳に同点とされた。その裏、二死二、三塁のチャンスで1番・青木豊将主将(3年)が「食らいついていこう」と直球を狙い打ち、一塁内野安打で勝ち越し点を挙げた。
直後、藤枝明誠はダブルスチールを敢行。青木主将が二塁へスタートを切り、相手投手の注意を引く間に三塁走者の武井晶大選手(3年)が本塁を陥れた。磨き上げたサインプレーが大一番で決まり、この回に計2点を奪い、リードを広げた。
松下投手の好救援が光る
五回にはスクイズで1点を追加したが、六回に知徳に1点差に迫られた。七回から2番手で登板した松下歩叶投手(3年)が、二死二、三塁のピンチで知徳の4番・蝦名大希選手(3年)を迎えた。「しっかり抑えなければ」と外角低めに直球を投げ込み、右飛に打ち取った。九回もマウンドに上がり、最後の打者を空振り三振に仕留め、試合を締めくくった。
松下投手は「知徳に勝つことを目指していたのでうれしかった」と仲間と喜びを分かち合い、光岡孝監督は「当たって砕けろの精神で挑んだ。持っている力を出し切れた」と振り返った。
知徳エース渡辺、力投も実らず
知徳は先発の渡辺大地投手(3年)が、初回に2点を失った直後、二死満塁のピンチでマウンドに上がり、三回まで無失点に抑える好投を見せた。しかし、県大会2回戦直前の右太もも痛が影響し、四回以降に失点。それでも五回まで投げ抜いた。
渡辺投手は「今日のベストは尽くせた。悔いはない」と語り、チームメートから「大地のおかげで春は優勝できたから恩返ししたい」と言われたことを感謝した。初鹿文彦監督は「まだまだこれからの選手。今回の悔しさをバネに、大きく成長してほしい」と期待を込めた。
渡辺投手は今後、大学野球で鍛え直し、「相手から嫌だと思われる投手になって、プロで活躍したい」と次の夢に向かって前を向いた。



