第108回全国高校野球選手権岐阜大会は、中京が7年ぶり8度目の夏の甲子園出場を決め、幕を閉じた。67校62チームが約1か月にわたって繰り広げた熱戦を振り返る。
中京、攻守に隙なし
昨秋の県大会は決勝、今春の県大会では準々決勝で敗れた中京が県の頂点に立った。今大会では6試合で4失点、2失策と堅守が光った。プロ注目右腕の鈴木悠悟投手(3年)が投球回の23を上回る28奪三振をマークし、同じ右腕の西岡海心投手(同)も21回を投げ、無失点20奪三振と安定感があった。西岡投手の準決勝の完投が鈴木選手の決勝での好投につながった。
打撃陣も好調で、準決勝を含む3試合でコールド勝ち。1番を務めた角谷将主将(3年)が25打数12安打と5割近い打率を残し、後藤行平選手(2年)、大橋勇太選手(同)も4割を超えた。決勝では、今春の甲子園で好投した左腕2人に対し「ベルト付近のボールをセンター方向に打つ」ことを徹底。13安打を集めて攻略した。
大垣日大、けがに泣く
春夏の甲子園連続出場を目指した大垣日大は決勝で涙をのんだ。今大会も主戦の竹岡大貴投手(3年)、谷之口翔琉投手(同)の両左腕を軸に決勝まで危なげなく勝ち上がった。一方、けが人にも泣かされ、春の甲子園で本塁打を放った竹島黎乃選手(2年)が左手首の違和感で出遅れ、攻守の要の大橋侑人選手(3年)が準決勝でデッドボールを受けて決勝に出場できないなど、最後まで先発メンバーを固定できなかった。
昨夏V・県岐商、柴田投手安定感
昨夏の優勝校・県岐阜商は主戦の柴田蒼亮投手(3年)が全試合に登板した。準決勝でバッテリーのミスがあったものの、大会を通じて安定感ある投球を披露。4番の丹羽駿太選手(2年)も本塁打を放つなど活躍した。ノーシードから勝ち上がった関商工は、主戦左腕・小川輝也投手(3年)を中心とした継投で相手打線に的を絞らせなかった。打線も好調だったが、14年ぶりの決勝進出を目指した準決勝では3安打と抑え込まれた。
暑さ対策、グラウンドでも水分補給
今大会は例年以上の暑さに見舞われ、選手たちの健康面が心配された。県高校野球連盟は、暑さ指数が33を超えたり、熱中症警戒アラートが発令されたりした場合には、試合開催の有無を協議するとしている。暑さによる試合の中止はなかったが、開催日にも各球場の責任者らで開催の有無を検討していた。
グラウンド内は気温が上昇しやすいため、県高野連では、熱中症対策として、タイム時にフェアグラウンド内で水分補給をすることを認めた。水分補給の場面が増えたため、試合中に足がつる選手は昨年よりも減ったという。甲子園では認められていない措置だが、各校の監督からの要請を受け、岐阜独自の試みとして導入した。
県高野連の担当者は、試合の開催に固執していないとしつつも、「代表校を選ぶための日程上の厳しさがある」と中止の判断が難しい実情を説明。その上で「今後も厳しい暑さが予想される。対策を考えていきたい」と話した。



