魔曲「ジョックロック」が逆転呼び込む 智弁和歌山が5年ぶり4度目の優勝
ジョックロックが逆転呼ぶ 智弁和歌山が5年ぶりV

第108回全国高校野球選手権は22日、甲子園球場で決勝が行われ、智弁和歌山が健大高崎(群馬)に4―3で勝ち、優勝を果たした。5年ぶり4度目の全国制覇を決めた瞬間、応援団で埋め尽くされた一塁側アルプススタンドは歓喜に沸いた。

先制攻撃と長井投手の好投

智弁和歌山は二回裏、8番山下の適時三塁打で先制。父の高裕さん(56)は「今日はうまくやれすぎている」と笑顔を見せた。先発の長井は、初の決勝進出で勢いに乗る健大高崎打線を5回50球1失点に抑える好投。父の正法さん(50)は息子の疲労を気にしながらも「甲子園決勝の先発なんて誰もが経験できることじゃない。幸せなことです」と話した。

アルプススタンドの熱気と写真部の活躍

生徒約700人や保護者らで埋め尽くされたアルプスでは、「写真部」の腕章をつけた学生がカメラを手に動き回っていた。同部副部長の2年、帽子和希さん(17)によると、撮影した写真は学校のPRに使われたり、学園祭で展示したりする予定。「勝ち進むにつれて盛り上がりも桁違いになってきた。それを写真で伝えられたら」。帽子さんは汗を流しながらカメラを構えていた。

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スタンドには卒業生や恩師も駆け付けた。卒業生の中西亮太さん(19)は初戦から応援に通い、母校が躍動する姿に「本当に楽しい。優勝をこの目に焼き付けたい」と声をからした。1年生ながらベンチ入りした川村が所属したリトルリーグ「五条山レパード」の監督、藤原慶人さん(44)は「甲子園では和気投手を中心に勢いがものすごく、応援しがいがある」と話し、勝負の行方を見守っていた。

八回裏の逆転劇と歓喜の瞬間

八回裏、1死二、三塁のチャンスを作ると、応援団は伝家の宝刀「ジョックロック」を演奏し、球場の空気を一変させた。応援団長の2年、曽我部晃太郎さん(16)が「会心のでき」と振り返る大応援が選手に届き、まず同点に。さらに相手投手の暴投で逆転に成功。山下は「あの時のジョックロックが一番よく聞こえた。めっちゃ楽しかった」と振り返った。

九回表、健大高崎の最後の打者のバットが空を切った瞬間、スタンドではこの日一番のファンファーレが鳴り響き、「ありがとう」「よくやった」と歓声が飛んだ。今年で応援団を引退する曽我部さんは「全てを出し切れた。(選手には)ここまで連れてきてくれて、夢をかなえてくれてありがとうと伝えたい」と満面の笑みで語った。

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