かつてフィギュアスケート界を席巻した「ロシア3人娘」の一角、アレクサンドラ・イグナトワ(旧姓トルソワ)が国際大会に帰ってきた。1歳の長男を連れて来日し、田中貴金属アイスアリーナ(東京都江東区)で4日に幕を開けた木下グループ杯に参戦している。
公式練習があった3日、ベビーカーを押して会場に現れると、氷上では4回転ルッツを決めた。世界ジュニア選手権4連覇の実績を誇り、今季からシニアに挑戦する島田麻央は「女子の4回転ルッツは生で見たことがなかった」と驚いた様子だった。
北京五輪から4年半
2022年2月、北京五輪で銀メダルを獲得した。17歳だった。その直後にロシアのウクライナ侵攻があり、国際スケート連盟(ISU)はロシアと同盟国ベラルーシの選手の国際大会への参加を禁じた。
ISUは今季から方針を変え、「22年2月以降、公式に戦争への支持を表明していないこと」などの条件を満たせば、個人の中立選手(AIN)としての大会復帰を認めることとした。
「ただただうれしい」
4年にわたって出場を制限されてきたことをどう感じるか、と問われたイグナトワは「その件についてはコメントしません。自分で影響を及ぼせることでもありません」。その上で、「参加が認められるかどうか分からなかった時は心配でしたが、今はただただうれしいです」と語った。
現在22歳。この間、ショーや公式練習でファンを魅了してきたが、国際大会の舞台からは遠ざかっていた。復帰戦で「感覚は残っていた」と語るイグナトワの演技に、会場からは大きな拍手が送られた。



