長崎県南島原市の道の駅「ひまわり」内にサテライトオフィスを開設する事業が完成せず、市が運営事業者に支払った9000万円の補助金が未返還となっている問題で、市が設置した第三者委員会(大田真和委員長)は8月31日、「補助金の事務処理は不適切」とする報告書を相川武利市長に提出した。
事業の経緯と補助金の支払い
サテライトオフィス開設は、国の交付金を活用した2023年度の事業で、市は同年8月に事業者へ9000万円の補助金を支出したが、同年度中に完成しなかった。
第三者委員会の調査と報告書の内容
第三者委は25年3月に設置され、当時の市長や担当職員らに対して事務処理などの聞き取りを実施。報告書では事実認定を行った上で、委員3人による評価と提言をそれぞれ載せた。
報告書は、補助金を事前に交付する「概算払い」で全額を支払ったことや、運営事業者ではなく工事会社を介した「委任払い」をしたことに言及。大田委員長は「委任払い後に工事が行われないリスクへの実効性ある対策が講じられていない」とし、「概算払いに加え委任払いとした判断は著しく不当」と評価した。他の委員は一定数の職員が懸念を持っていたとし、「組織として慎重な検討及び異論の集約を行う機能が十分に機能しなかった」と指摘した。
市長の対応と今後の予定
相川市長は「市の信頼回復に向けて重要な案件。中身を吟味し、再発防止、行政事務の是非を問う」と述べた。近く記者会見を開き、対応を発表するとした。



