進化を拒絶した結果、3億5000万年もの時を生き延びてきた動物がいる。太古の昔に絶滅したと思われていたシーラカンスは、1938年に南アフリカで発見されて以降、世界中の研究者たちを魅了し続けている。昨年都内で開かれた第4回国際シーラカンスシンポジウムに出席したジャーナリストの高野真吾氏も、その謎に包まれた生態に「沼った」という。
シーラカンスの謎に迫る
高野氏は「シーラカンスの生息域は水深200メートル以上の深海が中心です。体には頑丈なヒレがありますが、なぜ深海に潜るようになったのかは未解明。人間より泳ぎが遅く、脳味噌は小さく、体内で赤ちゃんを5年間も育てます。こんな生き物がなぜ絶滅しなかったのか、興味が湧きました」と語る。
高野真吾氏は1976年、埼玉県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、1998年に朝日新聞社に入社。社会、経済、国際分野を幅広く取材し、ネットニュースでも発信。著書に『カジノ列島ニッポン』(集英社新書)などがある。
進化を拒んだ生き物の魅力
シーラカンスは「生きた化石」とも呼ばれ、その生態は謎に包まれている。高野氏は「進化しなくても人間は生きていける。シーラカンスのように…」と述べ、進化を否定する生き物の存在が人間にも示唆を与えると指摘する。
第4回国際シーラカンスシンポジウムは昨年都内で開催され、世界中の研究者が集結。高野氏はその場でシーラカンスの魅力に取り憑かれたという。
著者の視点
高野氏は「シーラカンスは人間より泳ぎが遅く、脳も小さい。しかし、3億5000万年もの間、形を変えずに生き続けてきた。これは進化が必ずしも生存に有利とは限らないことを示している」と語る。
シーラカンスの体内で5年間も赤ちゃんを育てるという驚きの生態も明らかになっている。高野氏は「こんな生き物がなぜ絶滅しなかったのか、その謎を追いかけたい」と話す。
本インタビューは『プレジデント』2026年7月17日号に掲載。詳細は同誌を参照。



