鳥取大学と岐阜大学は、国際水準に対応した「共同獣医学部」を2028年4月に設置すると発表した。2013年に設置した「共同獣医学科」を改組し、大学院まで一貫した教育ができるようにする。
改組の背景
現在、鳥取大は農学部内、岐阜大は応用生物科学部内に6年制の共同獣医学科を設置している。2019年には大学院の共同獣医学研究科も開設し、共同カリキュラムやリモート授業などを実施してきた。しかし、両大学とも学部内に4年制と6年制の学科が混在しているため、大学院との一貫した教育に支障が出ていた。
近年、獣医学に求められるニーズは、ペットへの高度医療や動物福祉など幅広くなっている。国際的に通用する獣医師を育成するため、国際獣疫事務局(WOAH)が定める基準を満たす「学部」化が必要と判断した。
新学部の特徴
新学部では、従来のカリキュラムを基に、感染症対策や食の安全確保、動物愛護、実践的な臨床実習などの教育を強化する。鳥取大は鳥由来の感染症に特化した研究センターに強みがあり、開設を計画している動物愛護センターも教育に活用する。岐阜大は付属動物病院があり、豊富な症例を研究につなげる。
募集定員と入試方法は変更せず、鳥取大は35人、岐阜大は30人。
学長のコメント
7月30日の記者会見で、鳥取大の原田学長は「近年、獣医師に求められる使命が大きくなっている。国際的にも通用する獣医師を一致団結して育てていく」と述べた。岐阜大の吉田学長は「互いの強みを持ち寄り、共同教育をしてきた信頼関係こそが、学部設置の土台となっている。両大学が力を合わせ次世代の獣医師を育てていくことを約束する」と語った。



